Synchro NiGHT -6-




 私たちは時計塔にいた。

 レイが水晶に戻ってしまい、ミヤの鎌に羽ペンは叩き折られた。

 なんとかここまで来れたけれど、タイムリミットも近い。


 「ごめんね、ユナ、この街はもうもたないや」


 「いいです、リノさんがいない時点で、私は生きていけないよなって思ってます」


 「そんなこともないんだけどなぁ、同じ星座にみえたって、実は遠く離れてるように、
  ユナだって独立した子なのに」


 「そうなのですか…」


 「でもさ、私たちは最後まで戦い続けた、これって凄く素敵なことだと、そう思わない?」


 笑顔に涙が浮かんでいる。

 恐怖は感じられないのだけれども。


 「ねえ、ユナはこの未来、見えてた?」


 「アイさんこそ、見えたんじゃないのですか?まるで読んだかのように構えてました」


 「…だったらどうする?」


 「あなたを一発殴りますね、知っていて、そして実力があって、リノさんを守れなかったじゃないですか」


 「見えてないよ、私は。見えないようにした、街に介入できないように、ね」


 「意味が分からないです、最初から最後まで、あなたのことは分からない」


 「私はユナのこと、痛いほど知ってるけどね」


 「そんなことより、時間のようです、ミヤが来ました」



 「さあ、もう覚悟はできてる、裁きな、街を。私ごと」


 アイさんは言う。


 「ああ、そのつもり」


 ミヤはそう言うと、私に何やら光の輪を投げつけた。

 目の前が白くなり、意識が消えた。




 ユナがいなくなったのを確認した。

 ミヤは鎌を振り下ろす。

 斬撃が飛び、私ごと貫いて、アルカの街の中心へ。

 時計塔へと突き刺さる。


 街が、私が弾ける。光の粒となる。

 そう、これがアルカの終わり。

 どう足?いても救われない運命。

 それでもボクは楽しめたから、満足なのだ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Synchro NiGHT -6-

これでひとまずお終い

番外編で伏線回収できるつもり

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投稿日:2014/01/28 23:24:43

文字数:839文字

カテゴリ:小説

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