「さよなら」
君は静かに僕に告げた。
僕は俯いて、何も言えなかった。
―…一緒に登下校した日々。
―…初めて手を繋いだ日。
―…君と2人で出かけた日。
俯いたまま、僕の脳裏を掠めるのは君との想い出ばかり。
どうして…どうして、こんなことになっちゃったんだろうね…。
僕は顔をあげて、君に言った。
「さよならなんて…出来ないよ……」
君と離れるなんて…嫌だよ…。
「レン…くん…」
君が僕の名前を呟く。
苦し紛れの声で。
「僕は…ミクちゃんと…一緒にいたい…!」
だって、約束したじゃんか。
ずっと、一緒だよって…!!
「だけど…私はきっとまた…レンくんを傷つける…」
「あれは…ミクちゃんのせいじゃないよっ!」
僕の背中には、傷跡が残っている。
ミクちゃんを護るために、作った傷。
けど…ミクちゃんはそれを…ずっと気にしてる。
自分を責めていた時もあった。
でも僕は…そんなの気にしてない。
大切な人を護れたんだから。
「ごめんね…レン、くん…」
ミクちゃんの頬に涙が伝う。
「どうして…ミクちゃんが泣くの…!」
「レンくん…今まで、ありがとう…」
「だから…どうしてそんなこと言うの!?
僕は…ミクちゃんと一緒にいたいんだよ!!」
想ってることを、精一杯口に出した。
その瞬間、ミクちゃんは目を見開いた。
そして…………
「レンくんっ…!」
ミクちゃんは、僕を強く…抱き締めた。
「ミク……ちゃん…」
「ありがとう…大好きっ…」
あ……。
今、ミクちゃん…
…大好きって…!
「レンくん…?」
気付くと、僕の頬は涙で濡れていた。
「あ…ごめんっ…」
僕は袖で涙を拭った。
「…泣かないの、レンくん」
「子供扱いしないでよっ…」
ミクちゃんは、いつの間にか笑顔になってた。
笑顔で、僕の頭を撫でる。
「…ミクちゃんは、もう…」
せっかく僕が、カッコつけてみたのに…。
「これからも、よろしくね!レンくんっ!!」
ミクちゃん…僕も……
…大好きだよっ!!
コメント0
関連動画0
オススメ作品
chocolate box
作詞:dezzy(一億円P)
作曲:dezzy(一億円P)
R
なんかいつも眠そうだし
なんかいつもつまんなそうだし
なんかいつもヤバそうだし
なんかいつもスマホいじってるし
ホントはテンション高いのに
アタシといると超低いし...【歌詞】chocolate box
dezzy(一億円P)
This is a destiny! 感じて
僕らが生きてる温もり
星空の下 キミと未来を繋いだ
揺らめいた炎に怯えてた
遠くに映る 幻想ばかり見てた
逃げていた現実 目を逸らし
踏み出したら ほら 届いたのに
迷いを断ち切るのなら
焦げた明日 弾く覚悟を刻め!...Asterism
Gravity
*3/27 名古屋ボカストにて頒布する小説合同誌のサンプルです
*前のバージョン(ver.) クリックで続きます
1. 陽葵ちず 幸せだけが在る夜に
2.ゆるりー 君に捧ぐワンシーンを
3.茶猫 秘密のおやつは蜜の味
4.すぅ スイ...【カイメイ中心合同誌】36枚目の楽譜に階名を【サンプル】
ayumin
ジグソーパズル
-----------------------------------------
BPM=172
作詞作編曲:まふまふ
-----------------------------------------
損失 利得 体裁 気にするたびに
右も左も差し出していく
穴ボコ開いた ジグソ...ジグソーパズル
まふまふ
何を言ったというの
言葉一つにできない心
何を考えてたの
誰も知らないあの歌のこと
誰の声
ずっと前
一ミリでもいい
背伸びしてよ
目を瞑ってきこえた歌は
ララバイ ララバイ ラララララ...[歌詞]目を瞑って
ひっせん
君たちが奏で始まる物語
1・2・3でスタートライン ドタバタな日常
シャボン玉みたいな 気持ちで今日も張り切っちゃう
教室の窓から見た キラリはずむメロディーがぎゅっと包んだ
もう作り笑いやめよ 突き進むよ明日へJUMP!!
君たちが奏で始まった物語には 終わらない(止まらない)メロディーがある
君...奏で始まる物語
百花利用欄p
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想