【D】
嗚呼 紅に いま 咲き誇り
色づく想いは 花盛り

【A】
艶や 桜木か 千重の椿
爛漫と 匂い立つは 暮六つに
挙りて賑わう 春の宴 いま鮮やかに
掴めど手折れぬ 高嶺の花
今宵も咲かせましょう

【B】
からころからからと 三枚歯 高く響かせて
彩るは 目眩く 一夜だけの夢
ぽつりぽつりと 灯る明かりに照らされ なお朱く
色めいて 誰よりも 魅せるわ 恋の華

【C】
袖振り合いて 舞うは 駆け引き
焦れた指先 触れたなら
ほら すり抜けて 鬼さんこちら
ただ 思いのまま
昇らせ 果てさせ 夜明けまで

【A】
惜しや 長鳴きの 歌う声よ
胸の奥 名残りつるは 明六つに
交わした秘め事 燻る熱は 忍べば募り
染まりて綻ぶ 盛りの花
密かに咲かせましょう

【B】
かごめかごめ 貴方がいるなら 籠の鳥の身も
いつだって もう決して 辛くはないの
絡めた小指 辿る口づけ 戯れの誓いも
いま永久に 塗り替えてみせるわ 恋の華

【C】
想い 隠して そっと紅引き
肌を 言葉を 重ねても
秘めた契りの 真はひとつ
心 尽くすのは
夢でも 現も 貴方だけ

【C'】
世迷え 世迷え
咲き乱れ いま 舞い踊る
散らずの花の命ごと
ほら 捕まえて 手招き ひらり
ふたり 酔い痴れて
醒めぬ夢の中 果てまでも



*****
読み

【D】
ああ くれないに いま さきほこり
いろづく おもいは はなざかり


【A】
あでや さくらぎか ちえの つばき
らんまんと においたつは くれむつに
こぞりて にぎわう はるの うたげ いま あざやかに
つかめど たおれぬ たかねの はな
こよいも さかせましょう

【B】
からころからからと さんまいば たかく ひびかせて
いろどるは めくるめく いちやだけの ゆめ
ぽつりぽつりと ともる あかりに てらされ なお あかく
いろめいて だれよりも みせるわ こいの はな

【C】
そで ふりあいて まうは かけひき
じれた ゆびさき ふれたなら
ほら すりぬけて おにさん こちら
ただ おもいの まま
のぼらせ はてさせ よあけまで

【A】
おしや ながなきの うたう こえよ
むねの おく なごりつるは あけむつに
かわした ひめごと くゆる ねつは しのべば つのり
そまりて ほころぶ さかりの はな
ひそかに さかせましょう

【B】
かごめかごめ あなたが いるなら かごの とりの みも
いつだって もう け(っ)して つらくはないの
からめた こゆび たどる くちづけ たわむれの ちかいも
いま とわに ぬりかえて みせるわ こいの はな

【C】
おもい かくして そっと べに ひき
はだを ことばを かさねても
ひめた ちぎりの まことは ひとつ
こころ つくすのは
ゆめでも うつつも あなただけ

【C'】
よまえ よまえ
さきみだれ いま まいおどる
ちらずの はなの いのちごと
ほら つかまえて てまねき ひらり
ふたり よいしれて
さめぬ ゆめの なか はてまでも

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

【採用】花街爛漫恋絵巻(仮題)【依頼品・編集予定】

もつ鍋さんからのご依頼で作成した歌詞です。

もつ鍋さんの楽曲の歌詞募集でご採用頂いた当方の作品『花は桜木、舞うは恋』と対になる形で花魁verを書いて欲しい、というご依頼でした。
同メロで別キャラ目線の歌詞というコンセプト。

ので、

一瞬でも良いから自分を見て欲しい、という献身的で受身な恋愛観⇔刹那の戯れを永遠にしてみせる、という押せ押せで肉食系な恋愛観
純粋で初な感じの清純派な少女の初恋⇔酸いも甘いも噛み分けた百戦錬磨の娼妓の唯一の本気の恋

みたいな感じで対にしてみたつもりです。
これから細部などは調整予定です。

閲覧数:362

投稿日:2014/06/02 13:50:44

文字数:1,287文字

カテゴリ:歌詞

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