神様は、二人の少年に試練を与えた。
これは、
未来を見れる少年と
過去を見れる少年のお話。
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星降る夜に神様は
少年二人に知を与えた
「未来と過去、どちらか一つを見せてやろう」
一少年は迷わず答えた
「僕に未来を見れる能力を」
予知出来ることは幸せだ
安泰な道を選んで進み
何一つ不自由なく暮らしたんだ
だから過去を選んだ少年を
小馬鹿にし蔑んだ
でもある時気付いたんだ
「つまらない人生だなぁ」
一歩進むごとに未来が
僕の眼球を支配するんだ
少年は少々の後悔と
多々の退屈を覚えた
そうか僕はこの先ずっと
平凡な日常を送るのか
少年は少々の喜びと
多々の悲しみを忘れた
過去を選んだ少年は
ずっと昔まで遡り
自分を愛してくれた両親に
僕が生まれたその瞬間に
「ありがとう」と告げるんだ
未来なんか見えなくても
僕は怖くなんかない
困難とは神様が暇潰しに
少しの試練を出しただけだから
でもある時気付いたんだ
「悲しんでる、彼を助けなくちゃ」
一歩進むごとに幸せだった
過去が脳裏を駆け巡るんだ
少年は数々の喜びと
多々の強さを覚えた
そうか今の僕があるのは
たくさんの優しさに救われてきたからだ
少年は数々の感動と
多々の喜びに出逢った
胸が押し潰されそうになって
見たくない将来を目の当たりにしてしまった
悔しくって見たくなくて
もう、消えてしまいたい
崩れた未来少年に
手を差し伸べる過去少年
「辛い過去を、僕が消してあげるから。
だから怖がらずに未来に進んでよ」
震える手が握り締める手は
今までにない強さがあって
誇り 喜び 憂い 悲しみ
全てが美しく見えて
弱く強がりなこの僕には
眩しすぎて前が見えないよ
「大丈夫だよ」
根拠のないこの言葉に
神様は呆れて僕から力を奪い取り
僕らはずっと愛しかった
平凡な少年に逆戻り
でもそれでいいんだよ
「おかえり」
前より少し
この世界が好きになれたんだ
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