『unrequited love』


「おはよう」

たったその一言が言えないあたし。
それがすごく悔しい。

「あっ、あの……」

あたしは思い切って、何度も声をかけた。

今日も。
昨日も。
同じ言葉を繰り返す。

「やっぱり、なんでもないっ」

顔を隠しながら、あたしは逃げるようにその場から立ち去る。

「やっぱり、無理だよ」

いつも同じ。
いつも変わらない。

変われない。

大好きなあの人は、こんなにも近くにいるのに。

思いを伝えられないあたし。
すごく悔しい。

あと少し、あたしが頑張って、
あと少し、あたしが勇気を出せば、いいだけ。

そう思ってるのに、言えない。


『好きです』


そういえばいいのに。
言えないよ。

怖いんだもん。


あなたは何もしらないでしょ?
あたしの気持ち。

あたしがあなたの事、どんな風に思ってるかなんて。

分からないよね、あたしの気持ち。

あなたに対してだけは、冷たくなっちゃうの。
突き放しちゃうの。
本当は分かってる。

あたし、酷い子だよね。
緊張すると、冷たくしか接することができないあたしを許して。

いつか、必ず、あなたに伝えるから。

あたしの気持ち。



『片想い』でも、勇気を出すから。(END)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

unrequited love

片想いを描いた、短編(小説)です。

心情の部分が多いですが初投稿なので優しく見守ってください(笑)

閲覧数:50

投稿日:2012/04/28 00:30:19

文字数:545文字

カテゴリ:小説

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