晴天昼間に
鈍重な住処から
放り出された
豊潤な富も無くて

遠慮がちなブロック塀
航空機の荒んだ音が響く

想像してみた
人間の魂が
詮無い鳥なら
信号が青に変わって

駐在所の向こうから
坂を下る自転車
髪がゆれる

頼りなくて
心地よくて

調子はずれな子どもの大きな声に
笑いかける

いくつもの命が
走り出す

ひろがる

この目を信じていたいと思うから
それでいいよ
ぼく自身が触れた
沈黙を払いのける強さ


散々歩いた近隣のこの道は
電信柱が整然と立ち並んで
遠慮がちなブロック塀
往来する車の音が響く

想像してみた人間の魂が夕化粧なら
信号が青に変わって
コンビニなら二、三軒
ラーメン屋ののぼりがひらり揺れる

頼りなくて
心地よくて

調子はずれな子どもの大きな声に
笑いかける

いくつもの祈りが
通じ合う

ひろがる

この目を信じていたいと思うから
それでいいよ
ぼく自身が触れた
沈黙を払いのける強さ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

やさしい都市 歌詞

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投稿日:2023/08/05 00:54:22

文字数:418文字

カテゴリ:歌詞

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