そう。

きっとそれは、いつだって君を待っている。
長い長い月日を過ごす中で----
そう、君よりも永く生きているんだーーーーそれでもそれは、君だけを待っている。
たった一人、君だけのために生まれて、そして用意されているんだよ。

でも、それを見つけられるのは全員じゃあない。
チャンスは決して平等ではないし、簡単に見つけられる人も、一生かかっても欠片だって見つからない人だっているんだよ。

え、君?
うん、そうだねえ…。
…君は、大丈夫じゃないかな。
うん。そう思うよ。

どうしてかって?
うーん、それは、僕の口からは言えないな。


いいかい、よく聞いて?
きっと君はこれから、それを何度も見失って、それがどういうものかもわからなくなることがあるだろう。
辛くて苦しくて、それを探すことが嫌になることだって、少なくはないはずだ。
それでも決して怯むことはないよ。
君の掴むそれは、ちゃんと正解だからね。
だから、信じていて。



ふふ、「それ」が何なのか気になるかい?




-スタンバイ-



世間一般では、幸せと呼ぶものだよ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

スタンバイ(短編)

ネタより。
『それは、確かに君を待っている』

閲覧数:24

投稿日:2014/05/22 20:53:14

文字数:472文字

カテゴリ:小説

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