配役
女王:MEIKO
使者:KAITO




「リンっ・・・・・・」

「レン!!!!!!」

「っ・・・・・・」

スウッと消え去る2つの影。

残されたのはリンと、そのマスターのみだった・・・・・・


〈鏡の國の女王とレン〉

現実に生きるリン。

鏡の中に閉じ込められるレン。

本来ならば一緒にいるはずの二人。

それが引き裂かれた理由。

それはレンの歌声を欲する鏡の國の女王がいたから。

彼女は現実に使者を送り込んだ。

使者はレンを騙し、鏡の國へと連れ込んだ。

そしてレンは鏡の中へ閉じ込められ、女王の為に歌い続ける因果を背負わされた


それから3年経ったある日、女王は言った。

『我が歌姫アリスよ、長く歌い続け疲れたであろう?お前に一時の休息をやろう
。その鏡をお前の望む鏡に繋げてやろう。』

と。

レンは迷わず3年前まで生活していた家を望んだ。

そして繋がった世界。

そこに映されたのは懐かしさを感じる部屋。

前よりも格好良く成長したマスターと向き合い、どこか影の感じられる歌声で歌
うリン。

『リン・・・・・・』

レンが呟くと、バッと振り返るリン。

鏡の中のレンの姿に気が付くと瞳を潤ませ、涙が頬を伝う。

よろよろと立ち上がり、鏡へと歩み寄る。

彼女のマスターも立ち上がり、近寄る。

「レン、会いたかったよ・・・・・・今までずっと・・・・・・捜してたのにっ!!


『・・・・・・僕は女王から逃れられはしない。今リンとこうして話していられ
るのも女王がいるから。僕は一生女王の為に歌い続ける。』

その言葉を聞いたリンは顔を歪ませ、床に崩れ落ちる。

「どうして・・・・・・?どうしてレンなの!?私の弟を返してよっ・・・・・・


そして鏡に加わる姿。

それは女王。

“娘、我が歌姫を汚さないでおくれよ?そして名はレンではない。アリスだ。”

女王の言葉に顔を上げ、叫ぶリン。

「私はレンをそこから助け出す!絶対にアンタから取り返してやる!」

それに対して女王は自嘲気味に笑い、言う。

“やれるものならやってみよ。最も、お前にこの國へ入り冷静でいられる勇気が
あるのならば、だがな。”

そして、女王は去る。

レンに“あと一分でおしまいだ”と囁いてから。

リンは悲しみに沈んでいた。

『マスター、リンは頼みます』

マスターに視線を移し、吐くと、彼はあぁ、と短く返事をする。

『それじゃあ』

レンの一言と同時に世界は切れる。

そして再び女王が現れる。

“それでは頼んだ、アリス”

「心得てます」



そして彼は歌い始める。

何十年も歌い続け、女王が息絶えた時、鏡の國は滅ぶ。

それでも歌い続けたレン・・・もといアリスは國と共に滅んでいった・・・・・
・。




〈歌姫アリスの記憶〉

「レンまた間違えたぁっ!」

「ごめん・・・・・・」

「レンはボーカロイドなのに歌苦手だよな」

「うぅ・・・・・・」

「レンの分はリンが頑張るよ」

「僕頑張る」

「レンは歌えない方が可愛いぞ?」

ふんわりとした空気が流れる空間。

なんて懐かしいのだろう・・・・・・

今となっては大切な記憶。

女王の為に歌い続ける僕。

でも僕はそれがいいんだ。

女王はこんな音痴な僕の歌でも喜んで聴いてくれるから。

歌姫アリスなんて可愛い名前と黒くて格好良い服をくれた女王。

僕は案外女王を好いている。

けれどやはりあの頃が愛しいというのも事実。

たまに女王がリン達の世界の鏡と僕の鏡を繋げてくれる時が僕の幸せ。

けれどそのたびに弱っていく女王の体。

鏡を繋げるのは女王の寿命を削っていくから。

そしていつしか僕は鏡を繋げる事を拒むようになった。

ただ僕の歌声で女王を喜ばせるだけで満足だった。

やがて女王は衰弱し、言葉を発すことも難しくなる。

そんなとき、女王が僕に対して言った言葉。

“アリスよ・・・私が死ねば國は滅ぶ・・・お前は逃げるんだ・・・その鏡をお
前の世界に繋げるから・・・な。”

止めて、そう叫んだ。

けれども彼女は僕の鏡をリンの世界の鏡に繋げる。

それによって女王は息絶える。

國はガラガラと音をたてて崩れる。

それでも僕は女王が繋げた鏡から離れ女王の遺体に駆け寄り、歌い続けた。

そしてとうとう僕も時空の狭間に吸い込まれる。

それから目の前が真っ黒になる・・・・・・

(END)



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

アリス~引き裂かれた2人~

過去に書いた作品です。
なんかワケわかんない~・・・・・・

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閲覧数:215

投稿日:2011/03/11 10:14:21

文字数:1,889文字

カテゴリ:小説

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