バトン

初めてあなたが泣いた日を
今も覚えてるわ
元気な産声をあげながら
産まれてきてくれた日を

私があなたに教えられたのは
何気ないことが幸せだって
当たり前なんてものはないけれど
それは確かに幸せだから

小さな手をそっとつないで
歩いたこの道も
いつの間にかこんなにも
大きく育ってくれたんだね

辛くて立ち止まったときは
涙を我慢しないで
いつだってあなたは一人じゃないから
ゆっくりでいいからね

あなたがいつか愛する人へ
そのバトンを渡すときは
言葉にできなかったことも
きっと伝えられるから

母の日には赤い花を
贈ってくれたこと
いつの間にかこんなにも
優しく育ってくれたんだね