【A1】
八月の緩い昼下がり
窓の外を頬杖ついて眺めた

照り返す砂浜の先に
燥ぐ僕の幻が揺らめいてる

【B1】
雲を追うように
足を地につけず
夢を見ていたいから

夜の内側で
僕を抱き締めて
まだ目よ覚めないで

【S1】
嘘で固めた 砂の城は脆く
優しい波間に攫われ消えた

遠回りした 日々はいつも
少し歪なままに崩れていく

【A2】
八月も終わり気紛れな空は
とうに肌寒い風を抱いて

いつまでも暖かな日々が
続くと ただ幼く信じて(い)た

【B2】
雲を追う毎に
足も悴んで
身動きも取れなくて

夜に裏切られ
朝に追い越され
また目が覚めゆく

【S2】
重ね続けた 雪の粒は
ひどく泥濘む道へと変わり始めた

遠回りして 逃げたくても
いつも間違いばかり選んでいて

歩き続けた 道の先に
何か正しい答えがあったとしても

汚れすぎてた 僕の瞳には
何も映らず素通りするだけだから

~間奏~

【S3】
時を刻んだ 砂の粒は
鈍く無機質な音を奏で続けた

浜辺に立った 僕の幻影(かげ)は
妙に萎れた貌を浮かべ消えた

辿り着いてた この世界で
僅かに残る未来を受け入れたら

遠回りした 日々も全て
そっと心の中に仕舞い込んで

――――――――――――――――――――――
以下、平仮名。(内は1音で2文字です)

【A1】
はちがつの ゆるいひるさがり
まどのそとを ほおづえついてながめた

てりかえす すなはまのさきに
は(しゃ)ぐぼくの まぼろしがゆらめいてる

【B1】
くもをおうよおに
あしをちにつけず
ゆめをみていたいから

よるのうちがわで
ぼくをだきしめて
まだめよさめ(ない)で

【S1】
うそでかためた すなのしろわ
もろくやさしいなみまに さらわれきえた

とおまわりした ひびわいつも
すこしいびつなままに くずれていく

【A2】
はちがつも おわりきまぐれな
そらわとおに はだざむいかぜをだいて

いつまでも あたたかなひびが
つづくとただ おさなくしんじてた

【B2】
くもをおうごとに
あしがかじかんで
みうごきもとれなくて

よるにうらぎられ
あさにおいこされ
まためがさめゆく
【S2】
かさねつづけた ゆきのつぶわ
ひどくぬかるむみちへと かわりはじめた

とおまわりして にげたくても
いつもまちがいばかり えらんでいて

あるきつづけた みちのさきに
なにかただしいこたえが ああたとしても

よごれすぎてた ぼくのめにわ
なにもうつらずすどおり するだけだから

~間奏~

【S3】
ときをきざんだ すなのつぶわ
にぶくむきしつなおとを かなでつづけた

はまべにたあた ぼくのかげわ
(みょ)おにしおれたかおを うかべきえた

たどりついてた このせかいで
わずかにのこる みらいをうけいれたら

とおまわりした ひびもすべて
そおとこころのなかに しまいこんで

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

/【歌詞応募用】八月の幻影(仮題)

malka様の曲
https://piapro.jp/t/yTcvへの応募用として作成しました。

過ぎ去った夏や楽しかった日々にもう戻れないと知りつつも幻を追ってしまう心境、認めたくない現在と向き合う姿をイメージしました。

気になる点があれば修正・調整いたしますのでお気軽にお声掛けください。

※【A2】「信じて(い)た」ような()内の文字は発音しません。漢字表記の際に見栄えが悪くないように入れております。

※漢字表記の方は歌詞としての見栄え重視でスペースを調整しております。
平仮名表記の方はメロディーにあわせてスペースを空けてますので、歌詞を打ち込む際はそちらを参考にしていただますと幸いです。

閲覧数:119

投稿日:2023/02/25 16:00:40

文字数:1,224文字

カテゴリ:歌詞

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