痛み、と同時にうずいたのはまっさらな感情でした。

君から流れ出る赤が、その赤が、私の世界をセピアに変えたときから
うまく抱けなくなってしまった感情でした。
怠惰な私の心は、君を引き摺ったままずるずると生きながらえていたのです。
溢れた涙で視界は歪み、いつか海となり、全て、すべて沈んでしまえと思ったりしたのです。


そんな私は、やはり国民性が染み付いたツマラナイ人間なのでしょうか、
気がつくと質素な棺の前にいました。そう、君の。
本当に質素な、黒い箱で。道端に咲いた花のようだ、と
密かに君を思っていた私は変わらない姿に少しだけ安堵しました。
どのくらい見ていたかは分からないけれど、静かにその場を立ち去りました。


呆けていたのでしょうか、力が緩んだ手から、駆け抜けた風が「何か」を奪い取りました。

ばさり、と。
私の手から滑り落ち、セピアの世界を鮮やかに彩った赤。
あの日見た恐ろしい赤でなく、君が、私が愛した美しい花でした。

その瞬間、ああ、そうか、と。
私は漸く君の死を知ったのです。


・・・・・・・・・・

抜けるような青でした。
怖いくらいに、綺麗でした。

聞いていますか?
どうしようもなく、お別れ日和のようですから。
じくじくと泣いた痛みと、キラキラと光るまっさらな感情とを、くれた君へ。

胸をはって幸せだ、と言える恋をくれた君へ。



歌声は空に吸い込まれ、消えていくようでしたが、なんとなく君に届いている気もしたのです。
また君に逢えると、信じて疑わず生きていける、そう思うのです。


聞いていますか?
君を好きでした。

だから、最果て、この場所で、


・・・・・・・・・・・

ありふれた人生を赤く色付けるような
たおやかな恋でした
たおやかな恋でした

さよなら


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

サイハテを書いてみた

小説とすら呼べない代物ですいません。iriです。

小林オニキス氏の「サイハテ」が好きで、好きで、
書いてしまったものです。
軽やかなメロディにのせた歌詞がなんとも切なくて。

本当に、完全なる妄想の産物でごさいますので。
広い広い気持ちで見ていただけたら幸いです(あわわ

ついでに初めて携帯で書いてるので、改行とか読みにくかったらさーせん!


それでは!

閲覧数:253

投稿日:2008/12/30 02:42:00

文字数:762文字

カテゴリ:小説

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    ご意見・ご感想

    素晴らしい……!
    『サイハテ』をフューチャーしたストーリーをいくつか読んできましたが、その中でも指折りの傑作だと思います。
    何て言うんでしょう、感情が生きています。「体験談なのか?」と勘ぐってしまうほどです。 ←失礼
    おかしな言葉ですが、たいへん良いサイハテでした。ありがとうございました。

    2008/12/31 01:02:08

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