ときどき、夜、眠れないときでも、
眠れない自分を差し置いて世界はどんどんと時間を進めてしまう。
そのことに僕はひどく焦りを感じる。
そういう時には、世の中のペースに付いて行けなくなる。
だから、僕自身が光速に近い速さで動くか、
あるいは、恐ろしく重力の強い場所に行くかして、
物理的に時間を遅めてしまいたい。
と、深夜に僕はつぶやく。


すると、友人は僕に言う。
光速に近い速さで動くと逆に、「世の中の時間の流れ」が早くなる。と。
自分以外のあるゆるものを、カプセル的なものにぶっこんで、高速移動させる必要があるんだとも言った。


ああ、恥ずかしい。穴があったら入りたい。
僕は穴に入る。
まあ、現実には布団に入っているだけなのだが。
そして、僕以外の全てのモノはカプセル的なものにぶっこんで高速移動させてしまいたい。
そうすれば、願ったり叶ったりなのに。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

物理的な世界で、物理的な睡眠をとるために。

閲覧数:50

投稿日:2011/04/29 22:41:56

文字数:380文字

カテゴリ:その他

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