タグ:散文詩
19件
現実なんて嫌いだ
顔も見たくない
明日が二十四時間後だったら
世界はもっと単純で
たし算みたいに簡単なのに。
ぼくが幸せになれたとしても
どこかで誰かが泣くんだろう
ここがただのフィクションだったら
神さまとかいう自称作者に
ハッピーエンドを用意させ...この祈りは汚い
ささやか
「月がほしい」
其う口にしたところで彼方の光が手に入る理由もなくて
只ひたすら
唇に退屈を浮かべておりました
屑星が願いを叶えてくれるのならば
月と太陽に仲好く落ちてもらいましょう
其うしたら当然です
請ったものが手のひらに
するり
割れないように受けとめると天鵞絨で包み隠匿して、...ないものねだりのねがいごと
深海
志願者 空 屋上
(神様はいないよ)
缶コーヒー 缶コーヒー 缶コーヒー
(神様はいないよ)
ミサイル テレビ あくび
(神様はいないよ)
夜が明ける
ごめん、嘘だよ
朝が来たんだ
来たんだよ ...( )
ささやか
あおい焔をゆるく食んだ石灰灯は舞台の爪を琺瑯へと塗り替えて厚い緞帳の眸を灼きました
すべて支度が調うと暗がりはその裳裾を翻し乍宵の寝台に横たわるのでした
たっぷりとした天鵞絨の襞に転ぶ円い金の鈴もちりちりと謳い蝶のようにお辞儀をしました
伽藍堂のその場所にはたったひとつ古ぼけた椅子が佇んでいます
薔...ばらいろのいす
深海
ときどき、夜、眠れないときでも、
眠れない自分を差し置いて世界はどんどんと時間を進めてしまう。
そのことに僕はひどく焦りを感じる。
そういう時には、世の中のペースに付いて行けなくなる。
だから、僕自身が光速に近い速さで動くか、
あるいは、恐ろしく重力の強い場所に行くかして、
物理的に時間を遅めてしま...物理的な世界で、物理的な睡眠をとるために。
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そうして、年を経るごとに
形式になり、権威になり、象徴になってゆくならば
全て彼方に打っ棄って
荒地の雑草を抜いていることでしょう。うっちゃりを決めるためには相当の瞬発力と勝負強さ、そして強靱な足腰が必要である。
tkhc_pia
まんじりとあなたのことを想っていたら、
まんじりとしてしまい、
なんとなく、まんじりと空(くう)を見やる。まんじり
tkhc_pia
すきな人を、因数分解していくのがすきだ。
すこしずつ、ひもといてゆく。
邂逅(かいこう)によってだと、なおよい。
絹であまれた球体のようなそれを、
じゅうりょくに沿ってときほぐしてゆく。...因数分解
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桜が散って、葉桜になると、ほっとする。
はやく花見に行かなくては、と切迫せずにすむからだ。
春は、どこかに行かせようとし、どこかに属させようとし、焦る。
春になると、自分の椅子ですら、よそよそしく感じてしまう。
ふと、目を離したすきに、私の椅子には見知らぬ誰かが座っている。
はやく私の椅子が空かない...四月の私の椅子
tkhc_pia
青空は青い。当り前のことだがそれだけに辛い。眼に沁みるではないか!
俺は音楽が欲しい! なあに、わざわざコンサートまで足を棒にして眠りに行くことはない。確かにオーケストラは素晴らしいが面倒だ。もっと簡単な手段がある。街で群衆に喰われればいい。これぞ生きた音楽!
群衆! 俺の安寧にして許し難き愚...#####
ささやか
まあ驚き、ニュースを見たかい?
違ーよ、芸能人の結婚じゃねーよ
そっちでもいいけど、そっちじゃねえよ
アメリカのお話さ、大統領が変わるってよ
民主党と共和党が競ってるってよ
あ? だからなんだって、だと?
おめー、考えてみろ。よく考えてみろ
アメリカなんて遠い大地でのお騒ぎが、
海を越えて山を越えて...俺達は自殺しない
ささやか
草を食んでいます
唇をよせて歯をたてず
あなたも食べますか
そう尋ねるひとはだれ
青いばかりの雲ひとつない空は
圧しつぶそうと
ただ頭上にひしめいています
冷たい土にもぐりたい
きっとかたくて爪もたたない大地
芝は鬱蒼と茂っていて...シマウマごっこ・曲募集
洗米
ケータイ65台壊した夜、弦のないギターで夢をはじく
期限切れのかまぼこ 蹴っ飛ばした
脂ぎった大空見つめながら
目薬の雨 降り注ぐ
あー HBでも書きやすい
あー 2Hはちょっと薄い
樽で育てた緑茶を飲んだ
ご飯にかけたらちょうどよいと分かった
鯵の香りより鰊の香り
どっちもどっちでどっちもどっち...崩壊のIt
まこ井又
携帯電話を開いてみる
リストを呼び出す
そこにある1行の 名前とアドレス
そこにはもう、何もない
返事はこない
あなたが断ち切ってしまったから
もう、そこにあなたはいない
私の手の中に残された、何の意味も持たない1行
...アドレス
mana
ひび割れて崩れた 薄汚れた建物
昔からひっそりとこの場所に建ってる
青く重い空気が纏わり付く
廃墟同然の 家の中では
暗闇達が嬉しそうに謡う
割れた何かの破片が 斑模様を描き
忘れられた屋敷には 太陽さへ差さない
崩れかけたコンクリート 不規則な羅列が
暗い処へと 誘う様に散らばる...液体の月と培養液
ちてとろ
夢を見よ
さればこそ君は 完遂されたものに
(君が夢みるなら
僕は怠惰になろう
きみが懸命であるのなら
僕は愚かで)
不服なものは 何一つ無く
反復される度に 思考が震える
逆転されている
(反転されている)...ある夢
夕永五百
月 遠き夢 虚ろ 火花 一片と 散らし
水辺 佇む 独り 木々のざわめき 踊る 諷/カゼ
金銀 きらめく此の葉 残瀝/ザンレキは 堕ちゆ
土は 静かに眠り 糸如/イトシく惹かるのは
水面 境界/サカイ裂く 波紋華
砂まじり 諷
眼/マナコ 傷つけたでし...暁月夜/アカツキヅクヨ
刹月霞
世界遺産「知床」の自然に対するロマンを歌詞にしました。
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春が来て 雪融け水で川満ちて ほとりに一輪 水芭蕉
エゾシカが 残雪の上を駆けて行く
夏が来て ウトロの港は賑やかに ...シレトク (sir etok)
Adolf
カトリックの聖人コルベ神父をテーマに作詞しました。
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暗き 黒き 曇り空のもと 彼は祈り 願う
永久(とこしえ)に 閉ざされし門 病み果てる友が
主の御座に迎えられますよう
銃を手に 十人に 自由を与...囚人(めしうど)の守り手
Adolf