秋雨はしとしとと落ちる
誰も近づけないよう
塞いだ耳は冷たさに凍えた
残暑の中に響き渡る
蝉の声は聞こえなくなった

何も聞こえない世界は
静寂で満たされる
ひとりぼっちの僕は
何も求めていないのに
勝手に上り込んだ君は
僕の手を取った

曼珠沙華を折って傷つける
半端な優しさに眉を顰めて
唇を噛んで罪を刻む
雁字搦めの体(てい)を求め合う
同情の背中に爪を立てて
毒毒溢れる血潮は温かい


血のような花畑に身を委ね
倒れた空は赤だらけ
伸ばした手は宙を舞い
重力とともに地面に落ちる
目を閉じれば何も感じない?

真っ暗な世界に出口はなく
一歩も動けない動きたくない
自然に流れた雫はそのまま
君が頬を包んでくる

曼珠沙華を切って罰を乞う
君の鎖骨に歯を立てて
価値などないと吐露した
意味不明な感情が掻き乱す
浮かんでくる言葉を消して
僕の想いは偽物だ


曼珠沙華に化けて誤魔化す
生まれたばかりの命を灯して
掬って胸に抱き締める
君を攫って奪って消えよう
捕まえた手は二度と離さない
悔悟するほど赤に染めて

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

曼珠沙華

大好きな彼岸花で歌詞を書きました。

閲覧数:63

投稿日:2022/05/02 18:58:47

文字数:460文字

カテゴリ:歌詞

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