御手をどうぞお姫様
化けの皮は剥いできたかい
嗚呼醜く爛れた肌が
泥に塗れて綺麗だ
雲一つ無い青い空など貴女を蝕む毒だ
砕けた月とヘドロの薔薇でこの夜を埋め尽くすから
今はさあ手を取って踊りましょう
身体の一つぐらい磨り潰したって良い
嗚呼麗しの貴女へ私の全てを捧げてみせましょう
貴女の牙が脈打つ血の管を裂いて食い込んでいく
朱く濡れていく頬が 嗚呼闇の中に溶けだして綺麗だ
鼓膜もこの両の目も
残さず全部をたいらげて
嗚呼貴女のお気の召すまま
食らい尽くして構わない
割れたアバラも千切れた指も貴女を愛した証
黒く滴る熱と痛みが貴女の渇きを満たすまで
ねぇ、何時だって傍にいて同じ孤独の中で溺れ死んでも良い
どうせ世界は今日も回る 貴女を置き去りになんてさせない
だからさあ手を取って踊りましょう
身体の一つぐらい磨り潰したって良い
嗚呼麗しの貴女へ私の全てを捧げてみせましょう
さあ血の雨を降らせて
貴女を踏み躙る朝日だって踏み潰して
嗚呼他人面の空も噛み砕いて 大声で笑ってやろう
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