波が打ち寄せては引いていく

捕まえようとすれば
この手を擦り抜けて
離れれば追い掛けてくる


太陽の光ががキラキラと
波に乱反射する
貴方の髪に光が弾けて綺麗

手を繋ぎたくて手を伸ばしても
貴方はするりとすり抜けて
諦めて海を眺めると
いつの間にか指を絡め取る

貴方はさざ波に似てる
捉えどころがないのに
私のことはすべてお見通しで
私の想いを知っているくせに
知らない振りをして
私を苦しめるの


波が打ち寄せては引いていく

捕まえようとすれば
この手を擦り抜けて
離れれば追い掛けてくる


赤い夕焼けが辺りを染める
横顔が切なげに緩む
そんな事ホントはないくせに

繋いだ手を解いて先を歩く
すり抜けて逃げていく私を
貴方は微かにほほ笑みながら
追い掛けてきてまた手を取るの

笑わないでと怒っても
貴方にとってはただの
ワガママでしかないこともわかってるの
貴方の想いを知ることもできない必死に足掻いてるのよ
酷いのはどっちなの？

貴方はさざ波に似てる
捉えどころがないのに
私のことはすべてお見通しで
私の想いを知っているくせに
知らない振りをして
私を苦しめるの

不安だから気持ちを聞きたい
あなたが答えてくれないことは
わかってるよ
それでも聞きたいの

『好きでいてもいい？』

あなたはほほ笑むだけ
そっと抱き寄せるだけ

それだけなのに
とても幸せを感じてしまう


貴方はさざ波に似てる
捉えどころがないのに
私のことはすべてお見通しで
私の想いを知っているくせに
知らない振りをして
私を抱きしめるの