コンビニで買ったジュースを溢した
放課後6時の駐車場
彼はゆっくり瞬き言った
声にならない五秒間

もしも昨日の日長の時間が
今ほど確かに感じられたなら
この煤けたノートの中身
君はきっと彼を知れたろう

もやに霞んだ美しの君は
灰を被ったガラスの姫さま
ゆらりオレンジ揺らいで掻き消え
親指小指の跡ふたつ


二日早売りマガジンラックに
集りぐずぐす並んでたんだ
きっと君ももうすぐ来るだろ
少し間の空く五分間

秋の匂いと降る橙色
金の季節を君は好んでた
だから一言添えた押し花
彼はきっと

もやに霞んだ美しの君は
灰を被ったガラスの姫さま
ゆらりオレンジ揺らいで掻き消え
親指小指の跡ふたつ

もやの向こうに霞んで消えてく
灰と朱とに君は見えない
ゆらりゆらゆら行く影の君は
きっと夢だろ僕は目を閉じる



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

金木犀

秋の匂いと一緒に、彼の気持ちは火事が全て持っていってしまったお話。

閲覧数:84

投稿日:2013/10/14 16:38:16

文字数:359文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました