私はいつも笑っていた
笑顔の仮面を貼りつけた
周りを晴れにしたかった 最初はただそれだけで
周りに嫌われたくない いつからかそうなって
笑った相手に満面の笑みを
怒った相手に苦笑を浮かべ
泣いた相手に微笑みかける
本当に泣きたいのはこっちなのにね
だから私は鏡になった
そのままを映すようにした
笑っている相手に笑った顔を
怒っている相手に怒った顔を
泣いている相手に泣いた顔を
本当の私の気持ちはなんだっけ?
“私”が悲しんでいる 気づいて戸惑う“私”
“私”の名を呼んでみた “私”は振り返らない
代わりに小さく呟いた
この“私”は“私”じゃない
“私”が涙を流した “私”だった誰かが
“私”も泣きたくなった 顔は凍ったままだった
“私”とは一体誰だったか
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