プロローグ2
闇に紛れビルの谷間を走る男
肩にはベースを担いでいる
「どこだ…ミクはどこだ…」息が荒い、体力の限界が近いらしい
スクランブル交差点に出る
パーン!
銃声が反響する
「うっ!!?」左腕を掠めたらしく血が流れる
「あちゃぁ…ベースが壊れちまった…」
男がベースを持ち替えようと減速すると周りを囲まれていた
「あれま」ベースを刀のように構える
「さぁ、来いよ。俺はそんなに弱かないぜ?」
ダダダダダ!!
タタタタタン!!
銃が乱射される
「よっと!」
敵の群れに突っ込みベースで薙ぎ払う
バタバタと敵が倒れていく
「何だ?最初のは偶然か?」
ガギィン
何かにベースを止められる
「???」
「フフ…悪い子…」
金髪の女が片手でベースを止めていた
「レディを殴る趣味は無いんだが…」
男の左足が動く
と、同時に女が下がる
「あんた何者?」
「あんたこそ何者?ベース一つで戦うバンドマンなんて初めて見たわ」
怪しい笑みを浮かべる
「何だっていいだろ。それに、あんたが邪魔するなら殴るまでさ」
ベースを構え直す
「でりゃぁ!!!」
猛スピードで突っ込んでいく
「うぉぉぉぉ!!」
女の頭をオモイッキリ殴りきる
「…な………」
いつの間にか男の右腕が女の手の中にある
「まだ………まだ左がある…」重そうにベースを左手で持つ
ザシュッ!!
ゴトン
「マスターの腕の分だよ…」突如金髪の細身の少女が闇夜から現れた
「遅いぞ」
「悪い悪い。バイクの調子が悪くてさ」
さっきまで体に繋がっていた女の首を蹴り飛ばす
「腕は……義手になっちゃうね…」引きちぎられた腕を見て言った
「まあいいさ、腕が無くても歌は歌える」
「…………行きましょ」二人はバイクに乗り、闇に消えていった
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