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『霧笛の鳴く夜に』
第一章:消えた船
2023年12月24日、クリスマスイブの夜。東京湾のクルーズ船「スターライト号」が突然消息を絶った。
船には、クリスマスパーティーに参加するため、著名な実業家や芸能人、政界関係者など、約200人の乗客が乗っていた。
翌朝、海上保安庁の巡視船によって、スターライト...霧笛の鳴く夜に
岩渕智哉
第五話
宮本虎佑の計画したファンミーティングを終えた甘井カフェオレと苦井コーヒーは、
新たなスタートを切るべく、ユニット名を募集することに決めた。
ファンからの応募は数多く寄せられ、中にはユニークな提案もあったが、
最終的に選ばれたのは「びたーすいーと」だった。
「びたーすいーと、いい響きだね。これ...プロデューサー宮本虎佑 第五話
宮本虎佑
第四話
成功したデビューライブを終えた「甘井カフェオレ」と「苦井コーヒー」は、ファンミーティングを開催することになった。
宮本虎佑は、小さなライブハウスを会場に選び、たくさんのファンたちが集まる中、特別な時間を共有する準備を進めていた。
当日、会場には100人程度のお客さんが詰めかけ、期待と興奮が漂...プロデューサー宮本虎佑 第四話
宮本虎佑
「どうもー! 藤原徳訓です! えー、最近あった出来事なんですけど……」
徳訓は、いつものように自己紹介から漫談を始めた。しかし、客席の反応は鈍い。まばらに座る観客は、スマホをいじったり、あくびをしたり、明らかに集中していない。
「……俺のネタ、つまんないんかな……」
心の中で呟きながらも、徳訓は必死...藤原徳訓の漫才道 -2話-
藤原徳訓
村上浩介の初作品。怖い話。
その夜、私は仕事で遅くなり、帰宅するのが深夜になってしまった。疲れ切った体を引きずるようにして、やっとの思いで自宅のドアを開けた。部屋の中は真っ暗だったが、私はあまり気にせずにリビングに向かった。ソファに座って一息ついた時、不意に背筋が寒くなった。
何かが私を見ている。そ...村上浩介の怖い話:「黒い影」
村上浩介
目が覚めたら小さな星の中にいて、きみの姿は遠くの星の下にあったの。
星の中から外に出たら、背中に小さな羽が生えてた。
体も虫みたいに小さくなってて。
ああわたし蝿にでもなったのかなって思った。ゴキブリかな。それとも蛾かな。
決して綺麗とは言えない羽が生えてる。
わたしが蝶だったら、きみに妖精みたいっ...流れ星の妖精
sari
第三話
宮本虎佑は、新たな挑戦を請け負う準備をしていた。彼は次なるプロジェクトとして、ボーカロイドアイドルグループ「甘井カフェオレ」と「苦井コーヒー」をプロデュースすることになった。それぞれ16歳の「甘井カフェオレ」と18歳の「苦井コーヒー」は、宮本を父親のように慕っていた。
「甘井カフェオレ」と「...プロデューサー宮本虎佑 第三話
宮本虎佑
夜のスタジオは静寂に包まれていた。皆が一日の疲れを癒している中、ただ一人、宮本虎佑は机に向かっていた。彼はこのスタジオのプロデューサーであり、明日の新人アーティストのレコーディングの準備をしていた。
"さて、次はどの曲のデモを聴こうかな" 宮本はつぶやきながら、パソコンの画面を見つめた。彼は次々とデ...プロデューサー宮本虎佑
宮本虎佑
「ねぇねぇ」
友人のさなから突然のLINE。
通知バーの続きを待つと、また音が鳴る。
「大森美麗ちゃんっていたじゃん?」
懐かしいその名前。普段出るはずのない名前に
少し心が波打つ。
しばらく待っても続きが送られてこないので、
メッセージを開いて、相槌をうつ。
「しおりから聞いたんだけど」
「おとと...懺悔
MEW
雨が降りしきる中、小さな町のカフェでひとりの女性が窓際の席に座っていた。彼女の名前はエミリー。彼女はいつものように、古い手紙や日記を読みながらコーヒーを飲んでいた。
突然、扉が開き、颯爽とした男性が入ってきた。彼の名前はアダム。彼は濡れたコートを脱ぎ、エミリーのテーブルに近づいた。彼女は彼の眼差しを...岩渕智哉の短編小説:雨の日のダンス
岩渕智哉
「my hero 」
心音萌琉溶 作
1
苦しかった。
なんで自分の周りには敵しかいないのだろうか。
家族、友達、社会
全てが敵だった。母はもうとっくに死んでいる。その死に対して父は自暴自棄に。そのせいで自分に手を出してくる。
数年ほど前に別の人と結婚して3人で暮らしているものの、父さんはパ...my hero
心音萌琉溶
「ねぇ見てあの二人」
「田中と加藤?」
「そう、田中君と加藤君、めっちゃ良くない?」
「…なにが」
「すっごいお似合いじゃ〜ん!」
学校からの帰り道、俺の横で花咲がはしゃいでいる。
「あれれ? もしかして妬いてる??」
「…うるさい」
「可愛い奴よのぅ」
花咲はいつも花が咲いたように笑う。...【小説】俺の彼女が腐ってた。※公式二次創作※
松ノ木製作工房
「さて、ここでクイズです」
頼りない小舟を漕ぐ船頭が言った。
この光景に似合わないクイズというワード。
僕は景色に夢中になっていたので、びっくりする。
「あなたは、なぜここにいるのでしょうか?」
変な質問だと思った。
「そりゃ、死んだからでしょ」
「そうですが、ここは此岸と彼岸の間。つまり、あなたは...彼岸の夕景を臨みながら
CryCry
ある日の夜、シェイドがセツナの家をたずねると・・。
「シェイド!いいことがあったの!」
セツナが笑顔で迎えた。
セツナの婚約者は他のお金持ちの家との結婚が決まり、セツナとの婚約はなかったことになった。セツナにとってこれほど嬉しいことはない。これからは普通に暮らしていけるのだ。ただ両親が積極的に助けて...悪魔のレクイエム(3)
ラピスラズリ
セツナは昨日のことを思い出していた。
部屋に黒い羽をした悪魔のシェイド、エトワール、ブーケが現れ、魔界と人間界の平和を守るために闇を浄化する悪魔たちの「祈り」にセツナが魔力のパートナーとして選ばれたとのことだった。
日付が決まったらまた知らせにくるらしいが、セツナは昨日のこともそうだが、いつもの自分...悪魔のレクイエム(2)
ラピスラズリ
美しい湖の前で読書を楽しむ青年が1人。
彼が読んでいる物語は多くの人に愛されている名作だ。
その物語は、とある少女が愛してもいない人と結婚させられるところから始まる・・
私の高校生活の目標は彼氏を作ることだった。
彼氏がいる友達もいたから憧れていた。
高校生だったら彼氏がいてもそこまで違和感がないか...悪魔のレクイエム(1)
ラピスラズリ
「すみません、放送委員ですが・・?!」
ルイがハンドメイド部の部屋に入ると1人の男子部員がいた。
「はじめまして、ハンドメイド部のアスハです。実は放送委員さんにお願いがありまして・・」
「ねぇシエル、何でルイは落ち込んでいるの?」
「先ほど情報屋の鳥さんに聞いたところ、どうやらルイの片思いのアスハ君...わんこ探偵(1)〜プレゼントの行方〜
ラピスラズリ
この職場で働き始めて半年。
少しは仕事にも慣れてきた。
嫌な上司もいるけど、我慢しなきゃいけないから頑張っている。
入社したばかりの頃はみんな優しかったけど、ある時から上司に怒鳴られるようになった。
私の先輩は私と同じミスをしても上司に怒鳴られないで「人間だから間違いもあるよ!次は気をつけようね!」...旦那さまの秘密(1)
ラピスラズリ
「ヒナタくん!今度のデートどこ行く?」
ヒナタの恋人であるサキは嬉しそうにそう言う。
「サキさんはどこか行きたい場所はあるの?」
恋人達は次のデートの話を続ける。
ヒナタに恋人ができたのは人生で初めてのことであった。
そのことを知ったヒナタの友人達はそれはそれは驚いた。
だかヒナタは妹のリンにそのこ...好きって言えない!(2)
ラピスラズリ
咲水村(さくみむら)にある、3階建ての、珍しい恋の神様をまつる桜雲神社(おううんじんじゃ)の言い伝え。
昔、道文(みちふみ)と言う少年が、紙で作られた花の風船を飛ばして遊んでいる、歌乃名咲水姫(うたのなさくみひめ)と言う可愛らしい姫君が居る庭に忍び込み、姫君と友達になって、内緒で城の庭で一緒に遊ぶう...海へ続く鳥居
sari
とある海に、この世のものとは思えないほど美しい歌声を持ったセイレーン達がいました。
セイレーン達は、自分の歌声が美しく、それは人を狂わせて溺れさせてしまえるほどの力があることを知っていました。
そして、その美しい歌声で毎日のように何人も海に来た人間達を溺れさせては、自分の歌声の美しさを見せしめて自慢...海から花の道標
sari
むかしむかし、大きなお城にビョルンと言う、絵本と花が好きな王子様の少年が暮らしていました。とてもこころが綺麗で、優しい少年です。
ですが、母親のウイユドシャは花も絵本も大嫌いです。なので、お城の庭には花の一本も咲いておらず、お城には一冊の本もありません。
「城で花を見つけたら、すぐ、刈り取りなさい。...絵本の少女に恋をして
sari
あたしは【イジメられっ子】で友達がいない。学校でも【仲間ハズレ】にされていつも一人だったけど、自分に都合のいい妄想で気を紛らわせていたから全然平気だった。
そんなあたしの最近の趣味は【オタク】活動で、イチオシは超絶イケメンなアイドル。女の子にキャーキャー騒がれても気にも留めないほどクールで、私生...大喜利短編
白羽鳥
あるところに、ドルミーレと言う名前の少女がいました。彼女は、生まれた時から体が弱く、家の外に一度も出たことがありませんでした。
なので、他の子供達と遊ぶこともできずに、家に篭りきりで、友達もひとりもいませんでした。
ある日、それを可哀想に思った父親と母親が、彼女の9つの誕生日の日に彼女に初めてのお友...first friend
sari
この物語に出てくる少女には、名前がありません。あなたが名前をつけてあげてください。
あるところに、春のひだまりに咲く花のように美しい女性がいました。彼女は気立がよく、こころが優しく、誰からも愛される女性でした。
そして、天使のような歌声を持っていました。
彼女には恋人がいました。彼は、まるで向日葵の...花びらの便箋
sari
「はじめまして!ミナトの姉のサクラです!来てくれてありがとね、カエデちゃん!」
サクラさんもミナトくんと同じでとても明るくて笑顔の素敵な女性だった。
3人はリビングでお菓子を食べながら話す。
「ミナト〜、カエデちゃんと女子トークしたいから少しだけカエデちゃん借りてもいい?」
「・・俺は今から本気の掃...春の楓(11)
ラピスラズリ
それは映画館の帰りのこと。
「カエデちゃん、このあとって用事ある?」
「ううん、あとは帰るだけだよ?」
「姉さんがさ、お菓子もあるしよかったら話したいって言ってて、カエデちゃんどうかな?」
ミナトくんのお姉さんってどんな人だろう・・?
「私も会ってみたいなぁ〜、どこかで待ちあわせするの?」
するとミ...春の楓(10)
ラピスラズリ
20XX年、人々は産業発展による効率化のため、遺伝性のICチップを埋め込まれていた。それはマッドハニーに含まれる毒が利用されるため「ハニカムゼーション」と呼ばれていた。
その内容を知っている者は一部の上流階級のみであり一般人が知ることはない。18歳になった時点で体に埋め込まれたICチップが作動し、人...道の果て ストーリー
みっつ
初音ミクは考えた。
「そうだ。レン君の家に遊びに行こー!」
ピンポーン!
「……はーい」
「こんにちわー、お姉ちゃんだよー」
ガチャッとドアが開いた瞬間、ミクは勢いよく家の中に飛び込んだ。
「お邪魔しまーす!」
「あのね……」
「ん?」
「今日、家に僕しかいないんだけど」...(※小説)ミクレン話
mikAijiyoshidayo
大好きな歌手が亡くなった。
飛行機の墜落事故。
離陸前の安全点検を怠ったらしい。
連日ニュースでは乗員乗客の安否が伝えられ、
映し出される機体の残骸や救助の様子に毎度喉の奥がひゅっと冷たくなるのがわかった。
そこに彼が乗っていたという知らせは一気に国中を不安にさせ、その夏いちばんの衝撃を与えた。
『...さよなら涙ちゃん ①
あるく