曖昧な世界には なんにも聴こえない
鳥は歌を泣く 虫が嘲笑う
それからどうして僕らはまるで愛のよに
崩れ行き支え溶けて永遠を指切る
集めたら宝になるという鐘の形を
いくつもいくつも握りしめてほら
サイナラ
ひとつよっつ数えて 駆ける雲の梯子に
明日も今日も置き去りに変わることを望むの?
いつかまた会いましょう ウサギは平気で嘘つく
僕の頭上高くに飛行機雲
この先もどの先も同じような花が咲くから
虹も舟も掻き乱して暮れるのかな
ひとつよっつ数えた 指に痛いサカモゲ
明日も今日もデタラメに明るければそれで良い
寂しいだなんて今だけの気分なの
意味なんか要らないからただ呼吸は美しい
曖昧な世界にひとつ強く刻むの
赤い赤い光はいつしか総てを許すだろう
足りない希望なら絶望で嵩増(かさま)しを
ちっぽけな僕らなんて始まりはなくて良い
120331 青捩子
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