賽が投げられた。
IV。出目としては悪くないが、妙に不吉である。
賽が投げられた。
II。運命には抗えない、次に祈りを捧げる。
賽が投げられた。
I。雲行きが怪しい、この劣勢を如何にして挽回するか。
賽が投げられた。
そして賽は、再びIの目を覗かせる。
宿命 運命 全て象った
世界に 社会に うんざりだ
きっと ずっと 踊らされて
じっとり 嫉妬に 浸かるのか
待ってる 待ってる 腹が立ってる
勝ってる 勝ってる わたしじゃないが
やってる やってる だから騒ぐな
あなたもわたしもさぁ…
確率 確立 全て疑った
答えに 応えに うんざりだ
あなたは選ばれ わたしは捨てられ
これが神の云う平等か
諦めた頃に訪れる
千載一遇 カードを捲って
祈りを唱えてさぁ…
128(偽)りのないそのキュボスは、
相も変わらず私の行方を決定づける。
そして再び、賽は投げられる。
賽が覗かせたのは、VIIの目、だった。
青天の霹靂であった。結局のところ、キュボスのイデアに縋っていただけなのだから。
このアリアトリーなキュボスが何面体であるかなど、知る由もない。
然し、それは好機であると考えた。脅威かもしれない、という恐れを押し込めながら。
宿命 運命 全て象った
世界に 社会に うんざりだ
きっと ずっと 踊らされて
じっとり 嫉妬に 浸かるのか
待ってる 待ってる 腹が立ってる
勝ってる 勝ってる わたしじゃないが
やってる やってる だから騒ぐな
あなたもわたしもさぁ…
確率 確立 全て疑った
答えに 応えに うんざりだ
あなたは選ばれ わたしは捨てられ
これが神の云う平等か
それでも懲りずに捲り続けて
待たずに追いかけ カードを捲って
祈りを唱えてさぁ…
第六感は理解していた。
VIIはVIの上位互換ではない、単なる異常値である。
然し、その存在を知りもしない一生よりかは、幾分かはマシだった。
とはいえ、このままキュボスに振り回され続けるのは御免だと思う。
そして私は、賽が投げられる前に。
賽を、投げた。
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