物語にしてみた。
KAITOside
「ど、どうしよう...。」
11月5日、朝。
秋の名残を残す清々しい寒さの中に、途方に暮れた男の姿があった。
今日は、MEIKOの誕生日。
しかし彼、KAITO君は彼女の誕生日プレゼントを、未だ用意できていなかったのである。
忘れていたわけではない。断じてない。
可愛いあの人の笑顔を見るため、ひと月前には買いものに行ったのだ。しかし...
「アイス...は違うし、お酒はよくあげてるし、マフラー...めぇちゃんつけるっけ? 置き時計は持ってるし、腕時計してるとこみたことないし...」
どれもこれも、誕生日プレゼントにふさわしくないように感じるのである。
(...まだ、時間はある。)
そう思った一か月前。
自分は愚かだったとうっすらと涙を浮かべる。
KAITOは今日、普段の生活圏から離れた、デパートや商店街の多く立ち並ぶ大きな街に来ていた。
帰るのにかかる時間を考えると、そう長居はしていられない。
約束などはしていない。しかしMEIKOは必ず待っているという自信がKAITOにはあった。
(これが愛の力ってやつかな。ムフフ...)
美化された妄想ににひたる馬…失礼KAITO君。
鼻の下も伸びるというものである。
「おかあさーん」「しっ、見ちゃだめ!指さしちゃ駄目!!」
そんな声も聞こえていない。
(…急がなきゃ。)
KAITOはとりあえず、すぐそばにあったデパートに駆け込んだ。
**************
時間だけが刻々と過ぎていく。
デパートで勧められた文具や衣類、果ては下着まで(ちょっと妄想して鼻血が出かけたのは内緒だ)、どれも物はいいのだが、何だか無機質な感じがしてKAITOは納得できなかったのだ。
大きな商店街もまわったが、コレというものが見つからなかった。
既に昼を過ぎ、日は傾きかけている。
KAITOは裏通りを歩いていた。
(ここまで悩むと正直思ってなかった…)
肩を落として文字通りとぼとぼと歩くその姿は、徘徊していると言っても過言ではない。
(本当に、どうしよう...)
MEIKOの喜ぶ顔が見たいのだ。
普段はすましていて、どちらかというとかっこいい部類に入るMEIKOが、笑うととてもかわいいことをKAITO は知っている。
(極、稀にしかお目にかかれないけれど)
想像してしまったのだ。自分のプレゼントで、笑顔になるMEIKOを。
思わず深いため息が出てしまう。
いかんいかん、頭を振って顔をあげたKAITOの前方に、灯りが見えた。
『雑貨・小物等 Iro☆Iro』
(あれ?こんなところに...)
ふ、と店の中を覗き込んだKAITOは目を見張った。
「これ、は...」
☆【未定】☆
もう日は沈みかけている。
KAITOは走り出した。
愛しい人の待つ場所へ。
****************
(めぇちゃん、怒ってるだろうなー...)
幾ら約束してないとはいえ、こんな時間になるとはだれも思うまい。
(夕方には、こようと思ってたんだけど)
深呼吸して、覚悟を決める。これで怒鳴られても大丈夫...たぶん。
ピンポーン
機械音が響く。
...出て、来ない。
(これは、凄く怒ってるんじゃ...)
いろいろ言い訳を考え出すKAITO。大丈夫ではなかったらしい。
小さく扉の軋む音がした。
はっと顔をあげると、扉から少しだけでたMEIKOの姿があった。薄着である。
「めぇちゃん、そんな薄着じゃ風ぜ...」
衝撃。
ほのかに薫る、愛しい人の香り。
「めぇ、ちゃ...」
最後まで言えなかった。
冷えたからだ。
食べ物のにおい。
扉の向こうは、暗く。
そして
覗き込んだ目元に光る、水滴。
怒りも、不満も通り越して...
不安に、させたのだ。
何よりも愛しい、大事なこの女性(ひと)を。
「...めぇちゃん、」
両腕にありったけの思いを込めて。
やわらかな髪にほほをよせて。
「お誕生日、おめでとう」
この思いが伝わるように。
カイメイ動画案~物語にしてみた~
【MEIKO誕生祭2010】贈り物を買いに【カイメイ】
http://nine.nicovideo.jp/watch/sm12658786
の、物語(骨)を担当させていただきました<m(__)m>
これは企画が持ち上がった最初の方に、台本もどきの参考として書いた物語バージョンでございます。
実際の骨の最終形態は前のバージョンにあげてあります
コラボのファイルにあげてあったものと同じものです
ので、どれほど絵師さん動画師さんボカロマスターさんが苦労して肉つけまくったかむしろ骨も作ってるぜ感を体験するといいと思います
コラボ
カイメイ好きさん集まれー!
http://piapro.jp/collabo/?view=collabo&id=11941
↑ここでの企画・コラボでございます。
参加者の皆様楽しかったです、ありがとうございます。
そしてぐだぐだで本当にすみませんでした<m(__)m>
何よりも形になってよかったお疲れ様でした!!
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