果たしていつ頃からだったろうか 私の心に現れたのは
それは希望の象徴みたいな とてもとても明るい灯火

暗闇に灯るこの光があれば 私は我が道をどこまでも行ける
それを初めて見つけた時には それを信じられたんだけどね

でもやがて知ってしまった それが力すら放たない 偽物の炎だって
実際は何も燃えちゃいない 外見だけの輝き いずれは姿を消してしまうもの

繰り返し繰り返し空回り 意地も努力も張り切りすらも
どれも実を結ぶ事なく霞んでいく
灯るのはただ熱意の無い炎だけ


忘れた頃に不意に現れる 私の心の中にある明かり
それは前へと進むのを促す 本当の輝く光のよう

でも今なら分かってしまう それに本当の力は無い 偽物の炎だって
実は何一つ熱してはいない 見せかけだけのエネルギー いつまで待っても熱は回らない

いつだっていつだって空回り 志気もやる気も情熱すらも
いずれ燃え上がる事なくしぼんでいく
光るのはただ偽りの明かりだけ


偽物と分かっていても 今でも目の前に姿を見せる
消えたと思えば現れて 現れたと思えば消える火
いつまで私に纏わり付くの


止めどなく止めどなく空回り 趣味も仕事も人生すらも
いつも力入る事なく廃れていく
広がるのはただ暗い暗い心だけ


偽物と分かっていても つい手を伸ばそうとしてしまう
消えたと思えば現れて 現れたと思えば消える火
いつまで私に纏わり付くの
いつまで私を苦しめるの

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熱の無い炎が燃える

野宿火(のじゅくび):田舎道や山中の道端などで現れる怪火。
誰かが火を焚いたかのように突然現れ、消滅と出現を繰り返す。
熱は発さず、周囲の木を燃やしたりする事はない。

閲覧数:114

投稿日:2010/08/12 15:32:01

文字数:614文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント1

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  • @碧

    @碧

    ご意見・ご感想

    実際にはないと知りつつも、手を伸ばさずにいられない。
    そんな葛藤が目に浮かぶようです。
    偽物だとわかっていても、手を伸ばし続けるか。それとも本物の光を探すのか。
    火がなんの象徴か考えると、いろいろな展開が生まれそうですね^^

    2010/08/12 17:20:02

    • 晴明桔梗

      晴明桔梗

      毎度感想有り難うございます碧さん。
      こういう熱を発さない火を陰火(いんか)と呼んだりするそうです。
      炎は光や熱を放つため、精神的にプラス向きのエネルギーとしてよく使われています。
      それがマイナス向きに進んだらどうなるか、と思いながら作りました。
      心の中で燃え上がるやる気という炎。今なら簡単にやり遂げられる、そんな気分に。
      でもいざ取り組むと、あの時のやる気がまるで嘘のように先に進めない……。
      そんな経験、あまりしたくないですよね。私はあったような気もしますが。

      2010/08/12 21:02:32

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