●何げにネットを見ていて、ギブスン(SF作家)と初音ミクについての記事が目にとまりました。

昨年のウィリアム・ギブスンさんの発言です。ちょっとまとめると…
・2010年頃に、ホログラムの初音ミクの映像を見てこう発言。
「初音ミクはちょっと趣味に合わないね。もっとアニメ臭くないのがいい」

で、初音ミクファンの猛攻撃に遭い(笑)、
・2012年(昨年)、こう発言した。
「当初思っていたより、もっと複雑な現象だ。」と修正したそうで。

で、面白かったのは、そのニュースに際しての2ちゃんのスレッドの発言です。
「初音ミクは一種のクラウドであることに、氏も気づいたんだと思う」
というものがあったのです。

●うむ、これはなかなかシンプルだけど、目からウロコの表現でした。
なかなか、初音ミクの現象やそのあり方を、コトバで表現するのって難しいもの。

でも、一言で言うと、まさにそれなんじゃないかな、と思いました。
「クラウド」。

先に読んだギブスン氏のニュースのなかでは、こんな風に表現していた。
「ミクは無数のクリエイターとファンがつくる新興コミュニティの聖印であって、他のバーチャルアイドルのような単なる商業化のためのCGキャラじゃない」

聖印?というのはよくわかりませんが、多方はそういうことなんでしょう。

●で、そもそも「クラウド」とは?
「クラウド」の考えをわかりやすく言うと、こんな風になります。

「パソコンのソフトの変わりに、インターネットのサーバーを使って作業ができて、作成したデータもインターネット上に保存。つまり、パソコンで行っていたことを、丸ごとインターネットに任せてしまおう」
そして
「データをインターネットに保管することで、パソコン・スマホ・タブレットを問わず、同じ情報にアクセスできる」

…うむ(笑)。確かに、私たちがボーカロイドの文化を楽しむとき、こういう状況に居ますよね。

“そういう空間”つまり初音ミクがいる空間を「クラウド」と表現する。
そうするとものすごく、双方(初音ミクのカルチャーと、クラウドコンピューティング)がわかりやすく、理解できる。

ミク・ファン的な表現をすれば、ミクさんは雲(クラウド)の上にいて、ネットに舞い降りてくる天使、といえるのではないかな?
そんなふうに思いました。

それにしても、ギブスン氏が1984年に「ニューロマンサー」を発表したり、1996年に「あいどる」でバーチャル・スターを描いたりしたときは、今のようなサイバー空間はまだあまりできてなかった訳だから。

氏の先取りの感覚の素晴らしさと、時代の進歩の速さ、今の状況のアメイジングさを感じてしまいました。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

<タマネギのエセ・エッセイ)> ◆ 雲の上から、ときどき天使(初音ミク)が降りてくる!

ボカロ文化に関わるつれづれ文を、エッセイもどきとして書かせてもらってます。

閲覧数:506

投稿日:2013/10/06 20:03:47

文字数:1,123文字

カテゴリ:その他

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  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    今晩は。ちょっといろいろスタンスを変えていたんですが完全撤退に耐えられず、創作は無理でも、SNSから完全撤退できずに、戻ってきました…。拝読、閲覧、コメントは続けようと思います。

    ”ミクさんとは?”=”クラウド(技術)”、確かにナイスな例えですよね! 初見の人がg背景知らずに見れば、ギブスンさんのように”アニメ調はちょっと…”って意見はもっともだと思います。実際、発売当時、日曜の○BSの番組”アッ○におま○せ!”で、歌手であるビッグフットさんが、いやーな目で見て、番組全体でけなしていましたから。このことはすぐにファンの総スカンを喰らい、ちょっとした物議に…。ボカロの歴史年表でもこの事は出てきます。

    私も当時、6枚羽の大天使ミクさんは描いたんですが、あの当時は本当にそう感じました。衝撃的なカテゴリーの商品であり、とんでもない中身を持ったモノが生まれたなぁ、と。

    共有できる”雲”の存在がミクさんを含めボカロ全部。だからこそ、1作のアニメ等の一義的な作品ではない、何でも出来る存在。

    ずいぶん前のアニメ「メガゾー○23」で、まさしくミクさんを予言していたわけですが、他にもギブスンさんの作品のように、様々な所で予言があったわけで、そういう意味でも、

    夢の技術の具現化

    だったのだと思います。ジャンルは、古来から在る”音楽”なわけですからね。

    ではでは~♪

    2013/10/06 22:31:41

    • tamaonion

      tamaonion

      enarinさん、メッセージ有難うございます!


      >拝読、閲覧、コメントは続けようと思います。

      SNSは義務とか、そう思うと辛かったりしますよね。
      私も自分に合ったフォームでゆるく続けたいと思ってます。


      > 初見の人が背景知らずに見れば、ギブスンさんのように”アニメ調はちょっと…”って意見はもっともだと思います。

      そうですよね。アニメ調というだけで、自分の固定観念にはめる人、多いですよね。


      >歌手であるビッグフットさんが、いやーな目で見て、番組全体でけなしていましたから。

      私もその話は後日談として知りました。MCのあの方もネガティブな反応を表してたんですか。それはいただけませんね。リポートとかナレーションで、けなしただけかと思ってましたが。


      >衝撃的なカテゴリーの商品であり、とんでもない中身を持ったモノが生まれたなぁ、と。

      リアルタイムで体験されてたこと、とても羨ましいです。私は前にも言いましたが、ルカの発売の少し前からのファンなので。


      >「メガゾー○23」で、まさしくミクさんを予言していたわけですが

      enarinさん、いつかも述べられてましたが、「メガゾーン」って一度観ておく価値がありそうですね。機会があったら観てみたいです。


      >他にもギブスンさんの作品のように、様々な所で予言があったわけで

      初音ミクの文化に関してはファーストインパクトは逃しましたが、ギブスンの作品のつきあいはリアルタイムに近い点もあるので、ちょっと溜飲下げてます(笑) そんなにコア・ファンではありませんけど


      >古来から在る”音楽”なわけですからね。

      そうですね。初音ミクが好き・イコール・音楽が好き、なのかもしれません。
      それはアイドルファンの方とはちょっと違う点かも、です。

      感想、ありがとうございます!
      またリズムがあった時に、いろいろ声を聞かせてくださいね!

      では、また。

      2013/10/09 21:48:07

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