鳥の羽空を打ち 西風地平を渡る
男は狩りに出で 女が名前を呼び待つ
乳が巡り行き血を繋いでく 誇りあれ彼の母の背に
今また路が拓かれた『祈りが御手となる者たちの手で』
歌え子らよ乙女に我らが音を
立ち行かん若木の四肢に
大地へと座し捧ぐ花を抱く日に
言祝ぎを風に乗せよう
馬たち子ども成し 娘が髪を結わえた
糸束玉に織り 花と実頭に飾ろう
東風を呼ぶ声が雨を呼び降る 石を踏む求む者へと
言葉巡り乳を注ぐ『掌に受けたものが満ちた』
歌え子らよ乙女に我らが音を
立ち塞ぐ岩のある道
すくんでは止まる足また空を見た
強く在れ己のままに
飛び立たん遥かなる地の向こうへと
行くものに言祝ぐ音を
善き風よ彼の者に吹け
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かな表記
とりのはそらをうち にしかぜちへいをわたる
おとこはかりにいで おんなはなまえをよびまつ
ちちがめぐりゆきちをつないでく ほこりあれかのははのせに
いままたみちがひらかれた『いのりがみてとなるものたちのてで』
うたえこらよおとめに われらがおとを
たちゆかんわかぎのししに
だいちへとざしささぐはなをだくひに
ことほぎをかぜにのせよう
うまたちこどもなし むすめがかみをゆわえた
いとたばたまにおり はなとみあたまにかざろう
こちをよぶこえがあめをよびふる いしをふむもとむものへと
ことばめぐりちちをそそぐ『たなごころにたたえたものがみちる』
うたえこらよおとめに われらがおとを
たちふさぐ いわのあれみち
すくんではとまるあしまたそらをみた
つよくあれおのれのままに
とびたたんはるかなるちのむこうへと
ゆくものにことほぐうたを
よきかぜよかのものにふけ
【歌詞応募】遊牧民の花嫁【あずまやさん作曲】
あずまやさんの情緒溢れる音づかいはこちら→http://piapro.jp/t/DGFk
「花嫁」ですから、嫁ぐ本人だけではなく一族みんなで歌う曲として書きました。これから新しい「母」となるだろう娘へ、女としての誇りと役割を諭しながら同胞の幸せを願う歌うです。
別の氏に嫁ぐ者、勇むがゆえに夫がそばにはいない者、はたまた家を築くのが難しい者の妻になる者。等しく乙女は「女」として生きていく。それが刃を持たぬ戦士の在り方なのだ・・・とか妄想しました。めちゃくちゃ楽しかった。
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