#「幽霊ちゃんとしるるさん」前編 



*最初に……今回はながいよ、そして清花ちゃんは前編にいないよ



かなりあ荘には現在14人が暮らしている

いや、厳密には15人目がいる

その子は、私たちとは少し違う

……いくら食べても太らないし、いくら遊んでても歳もとらない

うらやましいいいいいいい!

まぁ、それは、【彼女】がこの時間軸を生きていないからという、大きな代償があるわけだが……



私、しるると、彼女、清花が最初に出会ったのは……まだ梅雨まっさかりの6月

最初は、彼女が幽霊だということがわからなかった

見た目は袴姿のかわいらしい女の子で……もう私好みの……げふん

けれど……その子が幽霊だと知った私は拒否してしまった

それが……7月の話……

そして……今は12月……もう数週間したら大掃除しなきゃ……

てか、二階だけ綺麗になってたのはなんでだろう?


そう、いつの間にか5か月という、謝ろうにも遅すぎる隙間ができていた





そんなある日の昼間の出来事……

私は、いつものようにつかさくんを【拾ってくる】……つもりだったが、今日、つかさくんはお出かけしてしまったらしく、見当たらなかった

なので、私は【当然のように】イズミさんを拾ってきた


そして管理人室……いこーる、しるるのお部屋


「あれ?しるるさんのお部屋に、目覚まし時計なんてありましたっけ?」

「え?うん、そんなに珍しい?」


私がきょとんとする


「いや、でも……ありすぎじゃないですか?」


イズミさんがあたりを見渡している

うーん……そりゃ、一個や二個じゃなくて……あっちこっちに九個あるけど、確実に起きるためには多くはない


「ほら、私、前に遅刻したじゃない?カーテンがあかなくてさ」

「え?そうでしたっけ?」


イズミさんはまだ話がみえていないようだった


「あれから、カーテンがしゃーされなくてさ……自分で起きないと遅刻しちゃうし……」


この話をどっぐちゃんにしたら、【いや、いい大人なんだから、もとから一人で起きなさいよ】と言われたけど


「え?あれ?……あれから、ずっとカーテン、しゃーされないんですか?」

「うん、そうだよ?なんで?」


イズミさんが驚いた様子だったので、私は不思議に思った


「だって、確か……カーテンを持っているゆるりーさんは、毎日、しゃーくらっているって言ってましたよ?」

「ええええええ!!!!そ、そうなの!?」


私の大声に、驚きこくりとうなずくイズミさん


「じゃあ!清花ちゃんって、まだかなりあ荘にいるの!?」


おこらせてしまって、カーテンがしゃーされないから、もう出て行ってしまったのかと思っていた


「いやいや、私に聞かれても……私の部屋にはカーテンないですし、そもそもシルルスコープは、しるるさんとターンドッグさん、ゆるりーさんしかもってないじゃないですか。私には確認のしようがないですよ?」


確かに言われてみれば……

正直、私は彼女に会うのが怖いというのがあって、あれ以来シルルスコープは使っていない


「もしかして……まだ謝ってないとかっていう話じゃないですよね?」


イズミさんがジトッとした目で私を見る

私の目が激しく泳ぐ


「はぁ…………どうしてですか?前につかさんも忠告したって聞きましたよ?」

「そ、それは……」


怒られているのはしるる

年下の女の子に怒られる大人


「……私は、その幽霊さんがどういう人なのか、見たことないのでなんともいえませんが、私たちと同じくらいの子なんですよね?」

「うん……」


私の返事と共に、ずいっと前にくるイズミさん


「なら、なおさらです!!いいですか!彼女は十分な人生をおくる前にそうなってしまったっていうことですよ!」

「うん……」

「しかも……いままでしるるさんのように、幽霊が見える人や装置が、いままであったと思いますか?」

「ないとおもう……」


イズミさんが、ビシッと私を指さした


「それです!やっと自分のことを認識してくれる人がいた……うれしかったでしょう。だから、自分の存在を知ってもらうため、好いてもらうために、色々と手伝ってくれていた。けれど、その人に拒絶されてしまった女の子の気持ちがわかりませんか!」

「…………」


イズミさんの言っていることはもっともだ……


「幽霊さんは……寂しかったんですよ」


そこまで強い口調だったイズミさんが、優しく言った


「……私、どうしたらいい?」


私は答えをイズミさんに求める


「それは自分で考えだしてください。他人からもらった答えで幽霊さんを納得させられるとは思いません」

「そっか……イズミさんも大人だね」


私の言葉に目を丸くして驚きをみせたイズミさん


「大人……ですか?……どうでしょうね。とにかく、ちゃんと話してあげてください。では、私は自分の部屋に戻りますね。頑張ってしるるさんなりの答えを見つけてください」


少し恥ずかしそうにした後、ニコリと笑って去って行ったイズミさん




…………私なりの……こたえか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

幽霊ちゃんとしるるさん 前編

イズミさんが、私の嫁公認をしてくれたので、その記念……というのは、たまたまで、前回、つかさくんだったので

てか、しりに敷かれるタイプのしるるさん


後編:http://piapro.jp/t/wZlu

閲覧数:129

投稿日:2013/12/10 19:27:48

文字数:2,156文字

カテゴリ:小説

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  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    しるるさんが清花ちゃん泣かせてからそんなに経つのか……
    ホントもう何をしている!(やめたげてよお

    9個ww
    だがおそらく私の場合はそれでも起きられない←
    (どうでもいいけどうちの部屋でカーテンシャーがやられないのは俺が男だからって理由ではないと信じたい←)

    流石イズミさんww
    つかさ君をグレードアップしたような説教をなさるww
    そうだよしるるさん100年だよ!100年ぼっちでいてみればわかるよ清花ちゃんの気持ちが!(便乗すんなし

    ところで。
    しるるさんの年だと身長は大体ルカさんぐらいと推測します。
    どっぐちゃんの身長はアグモン級なので成人の膝よりちょっと大きいぐらいの大きさです。
    ……どっぐちゃんに説教されるしるるさんを思い浮かべるとすごくシュール(やめたげてよお

    2013/12/10 20:17:36

    • しるる

      しるる

      清花初登場から、早半年
      怖いほど、月日が経つのは早かった

      あれ?清花ちゃんは、どっぐちゃんがいるから遠慮してるんですよ?
      ???「そのくらいさっしなさいよ」

      つかさくんは、ひたすら甘やかしてくれます
      イズミさんは、基本、甘やかしてくれます
      あれ?一緒じゃないかって思ったら、まだまだ修行がたりんぞw←だれだおまえ


      ルカさんって、めーちゃんやハクさん共々、すらっと背が高いでしょう?
      160後半から170前半くらいはあるイメージですよ?
      私、そんなに大きくないです
      イメージ的には……グミちゃんたち……よりも小さいかな?ミクちゃんに近いのかな?
      というか、彼女らの身長がよくわからないけどw

      2013/12/11 00:38:29

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