出来るものなら、殺してごらんなさい?
血に濡れたこの私。
『地獄の魔女』を。

幾重にも重ねましょう。
呪縛の紋章。
穢れ無き聖域に踏み込んだ罪。
足掻き苦しみ償うがいいわ。

溺愛。嘘と裏切り。復讐。
朽ちた躯。氷の心。
赤黒い世界に漂う私は、正に、
『地獄の姫君』―――

生温い幸せなんて、私には必要ないわ。
価値があるのは醜くも美しき嫉妬だけ。
さあ、私に捧げなさい。
迷宮樹海より暗黒誘う、紅蓮のごとき感情を。

餓えたアヤカシ棲まう闇。
その頂点に、私は君臨し栄華を誇る。
忌まわしき光溢れたこの世界。
侵蝕せし時、私は、
『地獄の女王』と成り上がるわ。

誰か、気付いてくれる時がくるかしら?
私が伸ばした手。助け求む声。

幸せが欲しい。光に在りたい。
真(まこと)に愚か極まり無きは、私。
『地獄の魔女』―――

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

地獄の魔女

「…いい精神科、紹介するよ?」
「イエ、病名は分かってます」
「ほー」
「多分、私は“厨二病”…」
「自覚してんならなんとかしろよ」
「ハイ。…だが断る!」
「救いようナシだなっ」

とうとう自分の中のもう一人の人格にも呆れられてしまった、楽音イオです。
厨二病ってマジで病気な気がする…

閲覧数:116

投稿日:2010/09/30 21:25:02

文字数:364文字

カテゴリ:小説

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