夢色のワルツ - Un valse de rêve -


もしこのまま　ひとり眠りについたなら
今夜もあなたに　巡り逢えるでしょうか

寒い夜の始まりは　とても静かで
他には誰も居ない　けれどたしかな
ぬくもり感じて


舞い降りる結晶たちが　今は降り止んで
新月の暗闇を　満天の星が照らす

ほのかに浮かぶ　白い雪のステージは
星々と競って　ダイヤモンドに輝く
粉雪巻き上げて


さあ　ワルツを　一緒に踊りましょう
夢の中のあなたと　obbligato

決められたフレーズは
もう　飽きてしまったの

溢れだすロマンスを　ください
ad libitumで


un, dux, trois,　巡る靴音
quatre, cinq, six,　リズム刻んで
sept, huit, neuf,　愛を奏でる

ルラ、ルラ


可憐に広がる　シルクのスカートは
廻る、めぐる
ずっと待ち焦がれていたの　この時間を

軽やかなステップは　ナチュラルなプロムナード
優雅なステップは　リバースにピボットして


このダンスが終わったら　きっと消えてしまうから
繋いだ手を離さないで　抱きよせて　その胸に

今目がさめてしまったら　きっと居なくなってしまうから
愛しい夢の続きを　奏でて時の果てまで

いつかさめる夢でも　せめて　その終わりまでは
わたしのあなたで　いてください

ねえ…


un, dux, trois,　重なる靴音
quatre, cinq, six,　やさしいリズムで
sept, huit, neuf,　この唄を歌って

ルラ、ルラ


遠く深い　夢の中へ　誘って
そして儚い　このワルツを

踊りましょう


目がさめたら　ひとり
静かにたどる　夢の記憶

ほほに残る　白い痕が
そっと夢色に　溶けてゆく