かつて金の玉座の陰にいた
サファイアの王子と呼ばれた男
優しい笑顔を仮面にして
醜い顔を隠していた
ルビーの姫君は美しく
幼い頃から引く手もあまた
けれども姫は頭(かぶり)を振って
誰の元へも嫁がない
「あなたを愛している限り
私はどこへもいかないわ」
サファイアとルビーが繋いだ小指
昔交わした儚い約束
やがて金の世継ぎが生まれた
トパーズの世継ぎと呼ばれた王子
哀れな世継ぎは独りぼっち
珊瑚の王妃はお空の星
幼い世継ぎを守るため
ルビーの姫は花を捨て
サファイアの指輪を突き返し
一人で生きると神に誓う
「世継ぎを王にする為に
誰の元へもいけないわ」
孤独な王子は独りきり
心は歪に歪んでいく
そしてサファイアは娘を探す
シトリンの姫と呼ばれた娘
トパーズによく似たその姫は
金の玉座に相応しい
世継ぎが王にならなければ
ルビーはきっと戻ってくる
小指に繋がる金の糸
手繰り寄せるためにだけ
「貴方は笑った顔のまま
どうして人を殺せるの?」
ルビーの指に口付けて
サファイアは優しく笑う
それはサファイアの描いた通り
哀れな世継ぎに鉛のキス
ルビーの姫には首飾り
赤く美しい血の首輪
サファイアはルビーに跪き
首飾りと指輪を示す
「青い指輪をはめるなら
赤く染まらなくていい」
「私はルビー、赤の姫。
血に濡れる事は厭わない」
そう言ってルビーは美しく
サファイアの瞼に口付けた
かつて金の玉座の陰にいた
サファイアの王子と呼ばれた男
血塗れた玉座はただ一人
彼の愛した姫のため
金の国の戯曲 第一幕 紅玉の姫君と青玉の王子(草稿)
「金の国の戯曲第二幕 哀れな王子に慈愛の接吻を」の‥‥
ええと、大臣と、大臣に対立するある姫のおはなしです。
前のはこちら
http://piapro.jp/content/6gw04hgbyx5uylv8
分かるとは思いますが
サファイアの王子 兄さん
ルビーの姫君 めーちゃん
トパーズの世継 レン
シトリンの姫 リン
珊瑚の母 ルカ
まだ出ていないひとたち。
エメラルドの娘 ミク
アメジストの王 殿
現段階、ミクと殿の出番が(文字数の関係で)なさそうです。
殿出演の必要性も疑わしい。
草稿なので文字カウントなどができておりません。
完成版は追って投稿します。
黒幕ですべてを手に入れたかと思われた大臣も、
実は何も手に入れられてなかったんです。
ただの悲劇でしかない、そういうお話。
愛のために歪んでいく兄さん、好きです。
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