ほら ひとしずく はらりつたう 痩せた頬に
理由は 解けない さみしさで
また ひとしずく はらり落ちて 土に還り
記憶は 人知れず 薄れる
澄んだ泉を 覗きこめば 鏡のよう
映るは 真実か 幻想か
月日が過ぎて 物語は 文字となって
歴史は 音楽を 失う
箱庭の国に 人は溢れて
自分の色さえ わからなくなっていく
色彩の海を 泳ぎ続け
泳ぎ続けては 透明世界
いま、瞳に映る風景は
偽りなのでしょう
だって腕を伸ばしてみたって
とどかない とどかないから
澄んだ泉を 覗きこめば 鏡のよう
水面に 映るのは ……
三日月の夜に 光あつめて
賽の道標 見失わぬように
色彩の海の 波は高く
ぶつかって消えて 透明世界
いま、心に宿る感情は
幻なのでしょう
だって名前をつけてみたって
つかめない つかめないから
誰かを呼ぶ 私の声 透明のなかで響いて
包まれていく この体温
色彩の海の 波は高く
ぶつかって消えた 向こう側には
色彩の海を 泳ぎ続け
泳ぎ続けても 透明世界
いま、瞳に映る風景が
偽りだとして
けれど腕を伸ばしてみなくちゃ
とどかない とどかないなら
ほら ひとしずく はらりつたう 熱を帯びて
私は なによりも 生きてる
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【※[]内は1音です】
ほら ひとしずく はらりつたう やせたほほに
りゆうは ほどけない さみしさで
また ひとしずく はらりおちて つちにかえり
きおくは ひとしれず うすれる
すんだいずみを のぞきこめば かがみのよう
うつるは しんじつか げんそうか
つきひがすぎて ものがたりは もじとなあて
れきしは おんがくを うしなう
はこにわのくにに ひとはあふれて
じぶんのいろさえ わからなく[なっ]ていく
しきさいのうみを およぎつづけ
およぎつづけては とうめいせかい
いま、ひとみにうつるふうけいは
いつわりなので[しょう]
だあてうでをのばしてみたあて
とどかない とどかないから
すんだいずみを のぞきこめば かがみのよう
みなもに うつるのは ンンンン【※ハミング】
みかづきのよるに ひかりあつめて
さいのみちしるべ みうしなわぬように
しきさいのうみの なみはたかく
ぶつかあてきえて とうめいせかい
いま、こころにやどるかん[じょ]うは
まぼろしなので[しょう]
だあてなまえをつけてみたあて
つかめない つかめないから
だれかをよぶ わたしのこえ とうめいのなかでひびいて
つつまれてく このたいおん
しきさいのうみの なみはたかく
ぶつかあてきえた むこうがわには
しきさいのうみを およぎつづけ
およぎつづけても とうめいせかい
いま、ひとみにうつるふうけいが
いつわりだとして
けれどうでをのばしてみなく[ちゃ]
とどかない とどかないなら
ほら ひとしずく はらりつたう ねつをおびて
わたしは なによりも いきてる
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