街並みから遠く離れた 川縁に並ぶ人の群れ
レジャーシート広げ並べて 楽しげに桜を見てる
けれど誰も気付いていない 終わった命の色を
枝垂れ桜の雨に打たれて 流され落ちた花弁は
風が吹いても空に帰れず 踏み躙られて泥になる
桜の花を愛でる人よ 足元の紅に気付いて
役目を終えた桜の花が 流す涙の紅を
喧噪から遠く逃れた 川縁を歩く人の群れ
スマートフォン掲げた自分 桜と並べて写す
けれど誰も気付いていない 小さな路傍の花に
空を見上げた人の群れには 見えないだろう蒲公英の
命の限り開いた果ては 踏み躙られて泥になる
眩ゆい春を愛でる人よ 足元の花に気付いて
冬を耐えぬき辿り着いた 春を越せない花を
散り逝く者よ 生まれる者よ 命の廻る季節よ
役目を終えた全ての花よ 泣くな どうか 泣くな
凍える冬に目を覚ました 暖かな日の夢を抱いた
凍て付く風に身を晒して 眩い春の夢描いた
いつか いつか いつか 花開く日を待ちわびながら
桜の花を愛でる人よ 足元の紅に気付いて
役目を終えた桜の花が 流す涙の紅を
散り逝く者よ 生まれる者よ 命の廻る季節よ
役目を終えた全ての花よ 明日の朝を知らない花よ
眩ゆい春を愛でる人よ 足元の花に気付いて
冬を耐えぬき辿り着いた 春を越せない花を
散り逝く者よ 生まれる者よ 命の廻る季節よ
役目を終えた全ての花よ 泣くな 泣かないでくれ
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・よみ
まちなみからとおくはなれた かわべりにならぶひとのむれ
れじゃーしーとひろげならべて たのしげにさくらをみてる
けれどだれもきづいていない おわったいのちのいろを
しだれざくらのあめにうたれて ながされおちたはなびらは
かぜがふいてもそらにかえれず ふみにじられてどろになる
さくらのはなをめでるひとよ あしもとのあかにきづいて
やくめをおえたさくらのはなが ながすなみだのあかを
けんそうからとおくはなれた かわべりをあるくひとのむれ
すまーとふぉんかかげたじぶん さくらとならべてうつす
けれどだれもきづいていない ちいさなろぼうのはなに
そらをみあげたひとのむれには みえないだろうたんぽぽの
いのちのかぎりひらいたはては ふみにじられてどろになる
まばゆいはるをめでるひとよ あしもとのはなにきづいて
ふゆをたえぬきたどりついた はるをこせないはなを
ちりゆくものよ うまれるものよ いのちのめぐるきせつよ
やくめをおえたすべてのはなよ なくな どうか なくな
こごえるふゆにめをさました あたたかなひのゆめをだいた
いてつくかぜにみをさらして まばゆいはるのゆめえがいた
いつか いつか いつか はなひらくひをまちわびながら
さくらのはなをめでるひとよ あしもとのあかにきづいて
やくめをおえたさくらのはなが ながすなみだのあかを
ちりゆくものよ うまれるものよ いのちのめぐるきせつよ
やくめをおえたすべてのはなよ あしたのあさをしらないはなよ
まばゆいはるをめでるひとよ あしもとのはなにきづいて
ふゆをたえぬきたどりついた はるをこせないはなを
ちりゆくものよ うまれるものよ いのちのめぐるきせつよ
やくめをおえた すべてのはなよ なくな なかないでくれ
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