『幽体ロマンティック』

Music & Lyric / 御化たまて

愛の逢瀬にゆらりゆらら
歪む綺麗な顔が愛しくて
赤いロープに結びつけて
あなたの御心を独り占め

褪めた夢を音に乗せ
ソナタを奏でても
押し寄せる甘い嬌声
弾く指に絡む恋慕には
わたしもう飽き飽きなの

恋の御手紙に咲く花も
頬に差す微熱も
欠けた琴線に響かない音色

心に滴る全てを
わたしだけのモノに

叶わない想いは摘み取って

放課後に見つけた
おまじないのリストカット
溢れる液が尽きる頃には
幸せになれますか

傷口に伝う熱を舐める
あなたの姿が愛しくて
咎める瞳の彼方
映る愛と苦しみの甘い秘密

わたし宵の逢瀬にくらりくらら
胸に秘めた想いが知りたくて
赤いルージュに口づけして
純白のフリルを汚したの

綺麗な胸の奥底まで
わたしで埋め尽くすように
絡めた秘事に愛憎の毒を刺した

反転するエチュード
ほら追い詰めてアレグレット
早くあなたのモノにしなければ
誰かに奪わせちゃうわ

首筋に括る愛を
あなたの指で本物にして？

重ねたゆりかごの中
芽吹くあなたとわたしの赤い愛花
震える睫毛の先に浮かぶ
愛と憎しみの甘い微熱

喘いで揺らめくたびに
そっと心の奥底が溶け合うの
溢れる甘い雫を
胸に注いで満たして添い遂げて

わたし愛の逢瀬にゆらりゆらら
濡れる綺麗な顔が愛しくて
赤いロープに結びつけて
あなたの御心を独り占め
永遠に離さない