お伽話をしようか。

昔々、とある国に一羽の真っ白な小鳥がいたんだって。
光の辺り加減でその羽を鮮やかな緋色に変えるその鳥は、無邪気な子供の前にしか現れないんだ。
その理由?
さぁ、その鳥が大の子供好きだったか、はたまた子供と同レベルで一緒に遊びたかったのか。
とにかくその小鳥はたびたび子供の前に現れてはその美しい声を披露したんだ。
でもその小鳥には神様という主が居てね。神様はいつも黙って自分のもとから抜け出してしまう小鳥を憂いていたんだ。
あるとき、神様は自分のもとから飛んでいけないようにその鳥の羽をもいでしまったんだ。
羽をもがれた小鳥はその美しい声を半分失ってしまったらしい。
それからだよ。
小鳥は子供たちの前に姿を見せなくなったんだ。
そうして亡くしてしまった半分の声を求めて、一晩中鳴き続けたんだ。
ピィピィ、ピィピィって。
死ぬまで、ずっとずっと鳴き続けたんだってさ―――……。



え?
それじゃあんまりにも小鳥が可哀相だって?

大丈夫だよ。
なんでも自分のしたことに罪悪感を持った神様が、小鳥を二つに別けて創りなおしたって聞いてるから。
小鳥の姿はしていないらしいけどね。
ちょうど小鳥が好んで遊んでいたくらいの子供の姿に転生したって。
ときどきその子たちの背中には手折られた羽が片方ずつ見えるんだって。
日に透けると緋色に彩られる片翼が、ね。



ん?まるで見てきたような語り方じゃないかって?
"これはお伽話じゃなくて実話なのか"?

あぁ、言い忘れてたね。
お伽話だけど、ちゃんと元になった実在の存在がいるんだよ。

彼らは歌を唄うために創られた存在。
えぇと、Vocaloidだっけ?
かつて悲劇の道を辿った8匹の動物達の生まれ変わり。

これはそんな彼らの中の、ある双子のお話なんだ。



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  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

お伽噺をしようか

双子か鏡合わせの存在か迷ったけど、まぁ双子で。

なんとなく浮かんだ設定を形にしてみた。


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投稿日:2010/07/17 21:12:40

文字数:766文字

カテゴリ:小説

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