第二話 『Gの秘密』
主な登場人物
G:BAND、Far-therのサブリーダー。挙動不審などの奇怪な行動をとる。(Bass)
Y:Far-therのリーダー。彼らの日々の言動に腹を抱えている。(Vocal,Keyboard)
D:Gの天然行動に突っ込みを入れる秀才。(Guitar)
O:唯一の永世中立人。居なくなる事が多いため、みんなに寂しがられているのを本人は知らない。(Drum)
S:『メタモン状態』と『Far-ther』を掛け持ちする。時たま辛口な一言を発しみんなに驚かれる事も。(Drum)
月曜日昼休み、私は体育の授業の後に自販機の周りにいるDくんとSくんとOくんを捕まえて話しかけた。
「こんにちは。」とDくんは答えた。
私は学校祭のライブの時のレンタル機材のことについて喋り始めた。
「昨日の夜に送ったメールさ、アレ今日の昼休みまでにメンバーと相談して額決めておいてって言われてるんだけど、いくらがいい?」
DくんはSくんに聞いた。
「S。お前んとこはいくらって言った?」
「俺は他のメンバーににいくらでもいいよって言った。」
Sくんはさらりと答えた。
「えっ、ちょっと待って。俺その前になんの話してんのか知らないんだけど。」
Oくんは少々慌てながら私に尋ねた。
「えっ!?Gからメール来てないの?」
「全く。」
即刻Oくんは答えた。
サイアクだ。
「あーもー!GにOくんにも連絡しろって言ったのに!」私が憤慨している横でOくんは静かな声で言った。
「俺Gに裏切られたわ。」
この時ばかりは、私はGを殺したくなった。
放課後。
我らFar-therは今日は部室の使用順序が一番目だったので、各クラスの教室清掃終了後に早速部室に行った。メンバーは揃っていた。部室に入り機材をセッティングしている中で私はGに言い放った。
「G、あんた昨日Oくんに連絡するの忘れたでしょう。」
「え?ああーごめん。」
ごめんじゃねーよ。
「メールの最後にOくんにも連絡しろって書いといたでしょう!」
…まあなにはともあれ、集金の件に関しては無事に部長の方へと連絡できたのでこの話はこれでチャラだ。
全員が機材のセッティングを終えた。
「何合わせる?」
Gはいつものようにやる気満々な表情で言った。
「Oいるし、Stairway Generationやるか。」
『Stairway Generation』
(Base Ball Bear)
Vocal :O
Guitar :D
Keyboard:Y
Bass :G
Drum :S
本日の練習が終わったところで、Oくんが剣道部室から荷物を取って来るのをみんなで待っていた。
(Oくんは剣道部兼部しています↑)
二年一組の教室の前でみんなでOくんを待っていたその時S君が突如叫んだ。
「おいO来る前に逃げるぞ!」
DくんはOくんの鞄を持って、早足で歩き始めた。私やG、S君もDくんに続いて行き、ついには全速力で疾走した。我々の背後から同様にコツコツという音が渡り廊下に響き始めた。
「え、待てよおれの鞄!」
異変に気付いたOくんは私たちを追いかけ始めた。私たちは高速で二階職員室前を走り抜け中央階段を駆け下りた。一階の一年六組前まで走ったところでOくんに追いつかれた。
「ったくみんなして何やってんだよ~…。」
ゼェゼェと息を切らすOくんであった。
なんか今日のOくんは可哀想だなぁ~(詠嘆)。
一年六組前まで来てしまったついでに、私は同じく一階にある新聞局に顔を出した。局室内に局員の影は少なく、私はNくんと目が合った。
「あれー栖夏さん(←Yのこと)部活?」
「うん、さっき終わったとこ。」
「何部だっけ?」
「軽音。」
「誰と組んでるの?」
「ギターがDくんでベースGでドラムがOくん。」
「え、Gと一緒なの!?」
「え、うん。そういえば去年同じクラスだったんだっけ?」
「うん。G何か(変なこと)やってる?」
Nくんのその一言に対して、この時点で私は何もピンとくることが無かった。
「いや、特に何も。合わせるよ、って言われてんのにベース弾くのを止めないで怒鳴られたりはしているけど。」
「嘘ー、Gヤバいよ。」
「Gって、学級の方では一体何やってたの?」
すると、Nくんは、こんな話をした。
Gは一年の時、他人の机に向かってスライディングの如く飛び込み、相手の筆記用具一式全てを床にぶちまけたそうな。しかもそれだけに留まらずせっかく被害者がそれを拾い回収してもまたさらに同じようなことを起こし被害を増大させたようだ…。
Nくんから聞いたこの話以外にも、Nの1の4時代の話は止まらなかった。
Sちゃんから聞いた話はこうだった。
お弁当包みを机の上でテーブルクロスに見立て、さらにその上にお弁当箱を設置する。
そして最後に目にも留まらぬスピードで布(お弁当包み)を一瞬で引き抜けば、手品の如く箱の方は動かない!
…という予定の事柄なのだが、Gの引き抜くスピードが遅すぎたため、弁当箱は床に落下。
(しかも当時の同級生Mによれば、その弁当箱にはまだおかずが残っていたため、Gは床を拭くハメに…)
Gの秘密が、暴かれた。
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