「……どういうことだ?」

 いったいグミは何を言ってるんだ?

「……世界の不都合は都合を追い出した世界で自分が不都合ということに成り代わっています。それなら、解るでしょう?」
「……つまり、魔女とやらが暴れてるってのか?」
「間違ってはいませんね。まあ、そんなことです」

 適当に言われると僕の反応が困るからやめてもらいたいんだけど。

「……魔女はいよいよ現実世界へ攻撃を仕掛けてくるはずです。
 ですが、その前に人間に“試練”を与えるはず。
 それに勝てば、魔女はカミサマワールドから追い出せます」
「……それには、どうすれば?」
「この学校にある“七つ目の不思議”を、魔女は知られたくないんだそうです。なんでも……真実を知ってしまうから」
「真実……まあいいや。で、七つ目ってことは、六つあるんだよね?」
「ええ、じゃあ順に述べていきますよ」

 グミが言ったのはこういうものだった。


 一、昼の庭園で居眠りをしてはならない。
 二、チョッキを着たウサギと遭遇したら、追いかけてはならない。
 三、自分の考えしか語らないうさぎには会ってはならない。
 四、庭園で誕生日じゃない歌を歌っている男と会ってはならない。
 五、ハートのドレスの女性には会ってはならない。
 六、擬人化した卵を、落としてはならない。

 ……それ、ほんとにこの学校のなんだよな?

「おかしいでしょう。言ってた私だっておかしいんですから」
「なんか……不思議の国のアリスみたいだな」
「なんとなく私もそう思いました」

 ……ほんとか? たまにグミは嘘つくからな……。まあ、ここで言ってもしょうがない、か。

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魔女と学校七不思議 第04話

オチをやっと決めたところです。

閲覧数:126

投稿日:2012/08/25 22:18:22

文字数:699文字

カテゴリ:小説

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