夏の魔法
嗚呼、鳴り止まぬ
蜩の声に飲まれていく夕暮れ
嗚呼、何処かで
儚く笑う君の声が消えるまで
嗚呼、透き通る
言葉が融けて濁っていく温度で
嗚呼、舞い上がって
いたのは僕も君も同じ、そうでしょ。
愛情なんて分かっていなくて
仮初の日々でなぞった
言葉が夜に弾けて
残る影で気付いた
愛憎なんて分かっていなくて
泣き声が日々を拒んだ
心が夜に弾けて
残る影はきっと
魔法、真夏の魔法にかけられて
絆された噓なら、焦がすこの想いは
魔法、ただ魔法に触れただけ
分かっている、分かっているのになぜ痛む?
嗚呼、好きという
言葉が僕を呪っている夕暮れ
嗚呼、間違って
いたのは僕も君も同じ、そうでしょ。
代償なんて分かっていなくて
それぞれの日々に戻って
言葉が鉛にかかわる
のしかかる鈍い傷を
はい。そう。なんて
分かったふりして
振り返ることを恐れた
僕の心の底に残る君はきっと。
魔法、真夏の魔法にかけられて
絆された噓なら、焦がすこの想いは
魔法、ただ魔法に触れただけ
分かっている、分かっているのになぜ?
繋いでいた手を放さずに
花火の下でキスをしていたなら。
素直なままの気持ちだけ
花束とともに届けていたら
想いを遂げる鮮やかな期待
魔法は解けて夏が終わる
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