とある所に在る森の中

そこには、烏に育てられた少年がいた。

彼が何故、烏に育てられたのかは分からない。誰も知らない。

今では彼は、その烏達を僕とし、森を支配していた。

烏の言葉しか使わず、森の奥でひっそりと暮らしているその少年を、

人は「烏使い」と呼んだ。

ある日のこと、

何も知らずに森へ入ったものが居た。

道に迷ってしまったらしい。同じ場所をグルグルと周っていた。

烏使いはそれに気付き、烏の言葉で指示する。

「烏、烏、侵入者達を、追い払え!」と

それを聞いた烏達は、真っ先に何も知らぬその”侵入者”に向かっていった。

つつかれ、蹴られ、逃げ出す人。

烏使いはそれを見て、安心したように微笑んだ。

戻ってきた烏達に褒美をやりながら、烏使いは言った。

「烏、烏、ずっとこの森を守っていこうな!」

人には通じない、烏の言葉で言いながら笑う。

烏も少年も、それで満足だった。

この森で、同じ烏と一緒に、この森を守りながら暮らす。それだけで良かった。

そうして数年が経ち、烏使いは青年になった。

未だに変わらぬ生活。しかし、それは突然崩壊した。

<ドォン!> 

鈍い銃声が森に響く。

「烏、烏!一体なにがあった!?」

烏使いが音のほうへ走りながら、近くの木に止まっていた烏に聞く。

「どうやら、仲間の一人が人間に撃たれたらしい」

「え・・・?」

烏使いは、さらにスピードを上げ、音のほうへ向かう。

そこには、銃を持ったまま、悔しそうに下を向く人間と、

その視線の先に、血に塗れた烏がいた―

「っ!!お前!!何をした!」

烏使いは銃を持った人間に向かって叫んだ。

しかし、烏の言葉など、人には分からない。

声に驚いた狩人は、その手に持った銃で青年を撃った。

倒れこむ烏使いの元へ、沢山の烏が集まってくる。

狩人は恐ろしくなって逃げ去った。

そしてその晩、逃げ去った狩人と、その仲間達の手で森が焼き払われた。

逃げ惑う森の動物達。烏達も例外ではない。

「早く、早く逃げないと!!」

他の烏達に逃げることを促す烏。そう言って、逃げ去ろうとした。

が、

「烏、烏・・・どうか・・・どうか傍にいておくれ・・・」

か細い声。聞きなれた主人の命令の声。

烏達は、燃え盛る森の中で、主人が息絶えるのを見守っていた。

そして、燃え尽きた。



その後、森の焼け跡から見つかったのは、

焼け焦げた真っ黒な烏の大量の死骸と、

それに埋もれた、青年の笑顔のままの亡骸だった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

「烏使い」小説版

http://piapro.jp/content/xeh6ir796d8e2g6z
↑これが元になってます。

自作歌詞なので大丈夫w

ブログで書いて、引っ張ってきましたwwww
見辛くて申し訳無い。

ではっ!

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投稿日:2011/02/06 18:39:31

文字数:1,121文字

カテゴリ:小説

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