日進月歩の前途は洋洋
雷鳴のようにテーゼは轟き
急進 イノベーション 時代の狂乱
荒れ果てた大地は誰が元に戻すの?

いつだって無責任さお偉い方たちは
かしずく頭を踏みつけるのにも慣れちゃってさ
悠然とあぐらをかいてるそのシステムの
胃袋は一体誰が支えていると?

未来都市の片隅で動き出すラダイト
ゼロから有象を生み出すカラクリ仕掛け
加速する世界に置き去られた錆びた心の針は
泥土に埋もれて動き出す刻(とき)を待ってる

墓石の眠りから覚める大勇士たち
嘯(うそぶ)く錬金術師の腕を切り落とせ
森と水と大地がミダスの黄金に食いつぶされる前に
荒涼の世界を掻き起こせ


増々好調、未来志向で行こう
何度目か分からぬ産業革命
泡沫(バブル)弾けて 口だけの終末論
サーカスだけじゃ腹は膨れない

いつだって知らん顔だ高貴な人々は
綺麗な白エリを汚すのなんか馬鹿馬鹿しいんだ
「賢い生き方教えてあげましょうか」なんて
どうせそれも誰かの受け売りだから

いつしか干からびて忘れられるブリッグズ
選ばれた一握の欲を満たす蜃気楼
夢に見捨てられた低次元の労働者の鎌は
時代の寝首を掻く日を思いて月に笑う

紡がれるブィリーナ、勇士はまた生まれ来る
砂漠に立つ古塔の大罪を討つ者よ
所詮は悲しき運命に操られた機械のようだと
嗤われても誰が知るもんか


選択肢なんてあってないようなものさ
がらくたみたいなアナクロの思想に縛られ
こうなる結果も誰かのシナリオ通りなら
存在意義ぐらい求めたっていいだろう?

名さえも知れず消えることが悔しいから
土を引っ掻いて世界を少しだけ動かす
ここに存在した証が何か残るなら
飛べないで果てるのもいいかな


埋められた歴史のひびから芽吹くガルボイ
星の種を振りまいて明日を育てる
実体のないゲームに空腹になるまで興じて
狂っているのはどっちなんだ?

さぁ、動き出せ 今 地を往く者の心臓(エンジン)
紅の咆哮でハコモノを撃ち抜け
土まみれの鉄(くろがね)で世界を突き刺し天地返して
真の革命を目に物見せる!


戯(ざ)れ歌、白む大地の果てで 歌うポンコツ機械
旧時代の遺物の奴隷と憐れまれる者よ
所詮自由意思はない それで構わない
ただひたむきに“生きて” 大地に爪痕を残せ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

カルティベイトマシーナリー・オデュッセイア

――――農業機械的英雄譚。

前作「Hello, world」や「激震のラグリマ」につながるかもしれない、農業命の若き志士の歌です。
TPP反対とか賛成とかそういうことではないですが、日本は一次産業をないがしろにし続けてきたのではないかと思います。
どんなに先端技術が浸透しようと、システムが高度化しようと、そこを支える人間の食料は絶対必要なのにね。

閲覧数:142

投稿日:2013/07/28 22:36:19

文字数:956文字

カテゴリ:歌詞

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