2グループのカメラ。(ウサ編)

「うーうー!」
裏通りをただいま探索中! と・・・、
「あれ、面白い! うー!」
塀の上に、猫さんが寝ているのを発見! すかさずカメラで撮ろうとしたら、大変なことが起こった!
「あー! 猫さん動かないで―! うーうー!!」
なんと、猫さんが起きてそろそろ動いた! どうしよう!?
「・・・」
猫さんは塀の上から降りて、私の足元まで来ると居心地がいいのか、その場で丸くなって小さく欠伸をしてから寝てしまった!!
「うー・・・。・・・お願いだから、動いちゃだめだよ、猫さん・・・うー」
そうして私は、無事、気持ちよさそうに寝ている猫さんを撮るのに成功したのだった! うーうー!!
・・・1枚だけじゃ、なんか物足りないので5、6枚ぐらい撮ってから、眠る猫さんを起こさないように、2つのぬいぐるみを連れてその場を離れたのだった。



3グループのカメラ。(ジミ編)

今日は、すっごくいい天気。いい天気過ぎて、なんだか夢の中の世界みたい。・・・なんて、本気では思えないけど。
すでに20枚以上を撮っている。ちなみに隣にいるレトくんも20枚以上撮っている。
「ここはいいところだね、レトくん・・・」
「そうだね・・・♪」
そうやって、パズル川の水面を見ていると、・・・え?
「レトくん・・・あれ、なんだろう?」
見た目的には、プレーンをものすごくおっきくしたような物体が上流の方から流れてきていた。やがて、私とレトくんの前に止まると、それはパカッと上半分が割れて、
「世界電子化計画の次は、鉄道化計画ですよー!!」
と、ピンク色の髪をした女の子が元気に出てきた。でも、
「いたた・・・」
何やら腰の方を押さえて、うめく女の子。
「大丈夫ですか?」
私が聞くと、
「・・・なんか今日は思ったより調子が悪いので、もう帰りますよ・・・」
苦笑いをして、よっこらせとふたを閉めようとする。
「あ、ち、ちょっと待ってください!」
「・・・何か・・・ご用ですか」
思わず止めた私に、女の子もレトくんもこっちを見る。
「あの・・・」
私はカメラを指し示して、
「良かったら、写真撮ってもらえませんか?」
と、聞いてみる。すると、
「いいですよ! そういうことならお安いご用ですよ!!」
さっきまで見せていたあの弱々しさはどこへやら、女の子は元気良く返事してくれた。
こうして、写真を撮り終わった私は謎の女の子と別れて、レトくんと一緒にふらふらと被写体を探して歩くのだった。
・・・あ、名前聞いとけば良かったかな。



「鉄道化計画ですか。次々と面白い計画発表しますねー」
「そうですね、ムウさん」
「・・・ところで、フワさんや」
「何ですか? ムウさん」
可愛らしい笑みで、ムウを見るフワ。
「カメラについて、語ってもいいですか」
なんだか真剣といったような表情で、ムウはフワを見る。
「・・・少しだけですよ」
ため息をついて、フワは頷く。
「あのカメラに小型すぎるカメラがついていると、さっき言いましたが、今回はなんと!」
「?」
「ものすごーく緻密で小型なマイクも付いているんです!!」
「だから、時間になればそのマイクを使って呼び集めると・・・そういうことですね」
「・・・そ、そういうことですが。・・・フワさんやー」
「はい、何でしょう?」
確信的な可愛らしい笑みで、ムウを見るフワ。
「もうすこーし、驚くとか・・・リアクションしてくれませんか?」
「・・・いやです☆」
「・・・にゃーあー!!」
机に突っ伏するムウ。
「あら? セトさんがシキさんと何かしてますよ??」
フワがセトのカメラから送信されてくる映像を見て、首を傾げた。
「えっw 新たな展開ですかな!!wwwww」
「・・・多分、ムウさんが期待する展開じゃないと思います」
はしゃぐムウに、フワは苦笑いして言ったのだった。



3グループのカメラ。(シキ編)

僕はシキ。いつもはモノクロ・・・なんにも色みが無い、白と黒で僕の姿は構成されるんだけど、今は輝くような真緑色で主に構成されている。そんな風に季節によって色が変わるっていうのが僕の能力でもある。
「ごちゃごちゃ言ってないで、さっさとその能力の応用をしてくれないかい? まぁ、まだ時間はたくさんあるから、ボクとしてはゆっくり引き延ばしてもいいけどね?」
そう言って、にっこり笑うのはセトさんである。セトさんって、苗字は甘音っていうらしいけど、その身にまとう雰囲気はまさしく甘い。どうやったらそんな雰囲気になれるんだろう・・・。僕はそう思いながら、手を川の中に浸した。すると、薄い水色だった川の色が一気にモノクロ色に変わった。これが僕の能力の応用といっていい技の1つである。僕がこの手で触れたものは全てモノクロへと色みを変えてしまう。でも、心の中でモノクロに変われとか、そういうことを思っていなければ成立しない。
「それはね、お菓子をたくさん食べることだよ」
「え?」
いきなり言われた言葉に対して、首を傾げる。
「あれ? 4行目ぐらい前に思ったことに対する回答をしたんだけど・・・分かんないか、シキくんは。そういう無頓着なところ、結構大好きだよー」
・・・僕が思ったことが分かるのか、この人は。
「疑ってるね? でも、正直なのより、ちょっと疑うっていう方が好みかな」
さらっと言ってるけど、ほんとに分かるみたいだ。
「さてと、写真撮ろうかなー。空はブルースカイ、なのに海・・・じゃなかった、川はモノクロ・・・。これって加工しないで撮るのは絶対できないんだよ。だから・・・」
写真のシャッターを4,5回ぐらい切って、僕の方を見る。
「君がボクにしてほしいことがあったら、何でも言ってよw」
この時見せた笑顔は、いつもよりずっとずっと甘く見えた気がしたのだった。



「え、なんか怪しい関係になりつつあることについて、討論会を開きたくなってきましたよー、フワさんやー」
「えーと、セトさんはそういう方向にするのが大の得意だそうで・・・」
少し苦笑いのフワは言う。
「あーあー、なんだかなーって感じですよー」
「いやなんですか?」
「いえ・・・ただ、意外というか、似合ってるというか・・・。誰か、割り込んでこないですかねー・・・」
ふう、と息を吐くムウに、フワは、
「ムウさん、そういう修羅場好きでしたからね」
ぼそりと言ったのだった。



1グループのカメラ。(ナナ編)

「あと一枚で、100枚目です・・・♪」
「えっ、すごいな。もう99枚も撮ったのかよー」
私の言葉に、隣にいたギルくんは本当にびっくりした表情で言いました。
「俺なんて、まだ14枚ぐらいだぜ」
「えっ・・・!」
今度は私がびっくりする番でした。
「でもな、かなり厳選して撮ったから自信はあり余るぐらいあるな」
そう言って、にやりとするギルくん。
「・・・」
私は考えて、ギルくんに言いました。
「100枚目の区切りとなる1枚、ぜひともギルくんで飾りたいんですけど」
「え? 俺?? ・・・この写真対決って、俺の写真でも勝てるのか???」
疑問符で埋め尽くされたギルくんの顔。これを撮らないで一体どんな表情を撮るんでしょう? 私は迷わずシャッターを押しました。
「ありがとございました!」
『う』が抜けているお礼を言って、何やら騒ぎ出しているギルくんから走り去る私なのでした。



2グループのカメラ。(アリス編)

「・・・あら」
ふとした路地裏への入り口を見つけた私は、カメラを構えることにしました。何かが走ってきてくれるといいのですが。すると、
「うーうーうー! ウサは今日も元気だやっほー! うー!!」
向こうから走ってきたのは、ウサちゃんでした。リアさんとラクさんといつも一緒にいる、とっても元気な女の子。私は早速カメラのシャッターを連打しました。私、結構か弱いとか幻想的とかそういうイメージがあるらしいですけど、こう見えて連打は大の得意です。
「うーうー! ・・・うー??」
突っ走っていたウサちゃんは、私に気づいて立ち止まりました。私はシャッターを連打するのをやめて、ウサちゃんに微笑みかけました。
「ウサちゃん、写真撮れた?」
人が大勢いる所で話しかけるのは少し苦手ですが、1対1なら平気です。私は話しかけます。
「うー! 猫さんの写真撮った! アリスも見に来る? うー??」
「え・・・猫さん・・・? 見る、見たいな」
「じゃあ、条件ひとーつ! うー!」
びしっと言うウサちゃん。
「何ですか?」
「そのイヤホンのふわふわ触らせてー! うーうーうー!!」
「イヤホン・・・というほど立派なものじゃないですけど」
「んん? じゃあなになにー?? うー?」
「・・・なんでしょうかね?」
「あいまいもこもこー! うー!」
「そうですね、あいまいもこもこですね」
私はイヤホンみたいなものを片方外して、ウサちゃんに渡します。
「うおー! ふわふわもこもこもっくもくですなー! うー!」
とても面白いコメントだなと思いました。なので、私のイヤホンみたいなものではしゃいでいるウサちゃんの姿をカメラで撮りました。
「もっくもくの次は、ふっわふわー? うー??」
当然、ウサちゃんは気がつきません。私は、カメラで撮った写真画像を表示させて眺めました。この写真で・・・写真対決を勝ってみたいなと、思いました。



1グループのカメラ。(シオン編)

「これぐらい撮れば、多分この写真対決は勝てますね!」
カメラの小さなディスプレイに続々と並ぶ写真画像を見て、私はついつい呟いてしまった。
「いけないいけない! ライバルグループがいたらどうするんですか!」
「いないにゃんよ、ここには」
「あ・・・タマさん」
「とはいっても、他のグループの動きなんて分からないだけどにゃん」
そう言って、にこり笑うタマさん。何も言えず、ただ見とれていると、
「何よ、私にだって分からないことはあるにゃんよ」
つんっとされてしまう。でも平気。ちゃんと、優しいってことが分かってるもん!
「それより、ミヤにゃん見なかったにゃんか? どこかのお店で道草食べてるにゃんかなー」
「ミヤちゃんなら、さっきギルくんといるところ見ましたよ?」
「・・・浮気だにゃんね、浮気にゃんにゃんー」
「!?」
え、やっぱりお2人はそんな関係だったんですか・・・とは、聞きたくても聞けない。私は好奇心を抑えることにした。



「へー、ミヤちゃんとタマちゃんがねー。これはいい展開ですな、にゃっはっは」
「・・・今まで静かに見守りし隊してると思ったら、やっぱりここに食いつくんですか」
「だって見逃したらだめかなって・・・w」
「自分のことは放置なのに、他人は気になるんですね」
「えっ・・・」
ぼそっと呟くフワに、ムウは冷や汗をかく。
「まぁ、ここではあえて何も追及はしませんが・・・」
目をキランと光らせて、フワはたくさんあるカメラに目を向けたのだった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【亜種コラボ長編・前編(中)】 今年の夏は写真対決で決まり!

久しぶりです、もごもご犬ですこんばんは!!!
ここ数日は珍しくちょっと休んだりしてましたが、今日は結構宿題の下書き終わらせましたw というより、とあるものをちょっと・・・いえ、あえて言いませんよwww なんだっけ、昨日だっけ。なんだか楽しみです、早く時間過ぎないかなーw

えーと、お待たせ・・・したのかな??
やっと前編打ち込み終わりました! 
あとは後編・・・打ち込みは終わってないですが、下書きならほとんど終わったと言ってもいいですよー、はい。残すは楽しい夏祭りとか打ち上げだ!

・・・あと、これは何にも関係ないですが、一昨日昨日の番組、どっちも面白かったなぁwwww

閲覧数:79

投稿日:2011/08/13 19:46:07

文字数:4,520文字

カテゴリ:小説

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