A
わざと疵(キズ)をつけた その瞳(め)惹きたくて
けれど意味など無く そっと痛むだけ
B
幼い恋慕を拗(こじ)らせた果ての果て
今さら深く 悔いてみても遅くて
S
あまねし春霞(はるがすみ) この醜き心を洗って
甘く香り立てる 薄紅色の
桜のように 色づけて
A
待てど来ない人は 誰を抱(いだ)くのか
せめて残り香でも 此処に在るならば
B
波打つ海に自らの身、沈めても
さめざめと流る 涙など望めず
S
綾なせ雨の波紋 この醜き心を抜きとり
水面へ足跡を ゆらり落として
かすかな余韻 置いてゆけ
C
浅い呼吸 胸を満たした
かつての焦燥 嘘のよう
薄絹から 透かして見える 朧月
D
舞い落ちる花弁が 移り変わらせる眺め
夜の闇に浮かんでは 灯りを照らし返す
揺れ惑う恋の炎 淡く滲ませ、あやして
いつの日にかまた芽吹く 季節まで眠らせよう
脈を打つゆりかごで
春霞の夜に眠れ
あまねし春霞=景色を覆った春の霞
※ピアプロ外部へ公開する場合はライセンス条件をご参照ください。
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想