夜の淵に呑まれゆく 街やまちまち猫が鳴く
明滅する寂びた街灯 さびしがらせよ閑古鳥
草木も眠るころ 千里轟く古びた音
飄々と巡る足音が 深い闇夜を満たしてく
忽ち妖扇の様に 騒がす吾等は妖怪だ
叫び散らせよ 目もくれず 鳴動唸らせて行き交う
通りすがりの用心棒 ゆめゆめ気付けど魚の眼
ほれみろ通りを影が行く 空を奴等が飛び交う
悪辣非行の罪を問う 言の葉紡げど意味も無し
や や や
陰と陽との狭間で 捻れ埋もれる きみが泣く
もういっそ忘却に溺れる 誰も知らない僕が呼ぶ
飛べよ飛び込めよと 酷く湿った招き声
歯車がいかれた音色が 妙に何だか心地良い
かごめかごめ籠の中の鳥は いついつ出やる今出やる
脳裏に過る淡い感覚と 知りも知りえぬ呻き声
喚き晒せよ鐘の音 衝動のままに降り立つ
招き猫は知らん顔 水面に映るは血の眼
そこのけえもい獣が行く 大気を掻き分け切り裂く
名残惜しんだ古びた音 そろそろ皆で帰ろうか
らったった らったった らったった
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