はね起きた
寝癖はそのまま

気だるい喉
震わせ

きっと
この鉛筆も
描いた文字もが

全て無駄になるって
そんな気がした

春


この 地球
(この紙も この部屋も)(この町も この地球にも)
強く 蹴るの
(あぁ さよならばいばいで)(今アスファルトを蹴るの)



あたたかい
風が吹く

きみどり色のシャツを
はおって

きっと
髪の毛にもツメにも
満ちてる

溢れすぎた期待
減らしてほしいくらい


その 手を
(空になった コーラ瓶)(まどろんだ のら猫にさえ)
のばし 掴め
(理由は あるんだ)(知っていた そんなこと)



大きな嘘も 小さな本当も
全て ゼロに戻し


跳べ 跳べ
(広げた 手のひら)(全てを おさめるのには)
遥か 空へと
(少しだけ 足りない)(それなら 抱きしめて！)



そこを蹴りあげた靴と
青空のばした腕と

叫んだ言葉
今そこに

ねえ かみさま
届きましたか？



＊



はねおきた
ねぐせはそのまま

けだるいのど
ふるわせ

きっと
このえんぴつも
えがいたもじもが

すべてむだになるって
そんなきがした

はる


この
(このかみも このへやも)
ほし
(このまちも このほしにも)
つよく
(あぁ さよならばいばいで)
いま けるの
(いまアスファルトをけるの)



あたたかい
かぜがふく

きみどりいろのしゃつを
はおって

きっと
かみのけにもつめにも
みちてる

あふれすぎたきたい
へらしてほしい

くらい


その
(からになった こーらびん)
てを
(まどろんだ のらねこにさえ)
のばし
(りゆうは あるんだ)
つかめ
(しっていた そんなこと)




おおきなうそも ちいさなほんとうも
すべて ぜろにもどし


とべ
(ひろげた てのひら)
とべ
(すべてを おさめるのには)
はるか
(すこしだけ たりない)
そらへと
(それなら だきしめて！)



そこをけりあげたくつと
あおぞらのばしたうでと

さけんだことば
いまそこに

ねえ かみさま
とどきましたか？