生まれた時から 少ないこの命
人知れず消えるはずでした
海から岸へすくわれて貴方に出会いました
貴方は青ノ王子 何も話せない私に
本当の声と場所をくれて幸せでした
涙も痛みも全て 海に溶かそう
記憶を抱き締めて 深い底へ落ちて行く
緑ノ街娘に 出会ったと
嬉しそうに話さないで
耳を塞いだ私に 楽しそうに言わないで
貴方は街に出かけ 私は独りで
好きだった歌うこともしなくなった
花冠作ったね その花を海に沈めて
忘れてしまおうと 私の想いに鍵掛ける
月がない日に 彼女が訪れて
「…貴女の為に」 その子が私に渡した
小さな包みは 色んなモノを代償として
其処でキラキラ輝いて…
貴方が眠る傍で ソレを抱えて
泣きながら「ごめんね」 右腕を降り下ろした
貴方が眼を覚ます頃 私は泡になって
静かに底で 眠りに就きましょう
悲しみの海の底で バイバイと手を振った
もう見えない貴方へ 贈る最期のメッセージ
「私はもう居ないけど貴方は私を忘れて何時までも 幸せに…」
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