罪の烙印を押された者が 明かりのある街から追われ 人の寄らぬ暗がりに集う


あの時あの場の一言で
俺の道から光が消えるなんて 知り得る訳もなかっただろう

住み慣れていた地を追い出され 途方に暮れていた俺に 彼らは居場所を与えてくれた
ここが俺の新たな住処 光の無い地に生きる道があった

俺達の住まうこの場所には 日の光は届かない
恋しく思う時もあったが 今ではもう慣れたもの
暗闇を糧に今を進もう それが今の俺の生き方


味気ない世に疲れた者が 乾いた生活を捨てて じめじめした空間に群れる


この世に生まれたその時に
己がこんな暗い道を進む事を 彼らは想像しただろうか

自分の故郷を見限って 彷徨い移ろった末に 彼らはこの場所を見出した
目にした事も無かった世界 それは彼らが自ら選んだ道

真っ暗なそこに入り込めば 日の光は断ち切られる
もう二度と拝めないだろうが それも無論承知の上
人目に付かぬ影に寄り添う それが追い求めた生き方


やって来る者を拒みはしない 誘い込む事もしない
だが一度でも入り込んだら もう二度とは出られない
死んでしまっても日は見れない 暗い暗い大穴の地


太陽を嫌い明かりに嫌われ 光の世界から逃げだし 薄闇の地下世界に住まう
それが俺達の生き方 井戸の底の住民の生き方

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

井戸の底

井守(いもり):福井県に伝わる、身長四、五寸(約十二~十五センチメートル)の小人の妖怪。
集団で古井戸の周りに住み着き、近くに住む者を驚かす。
かつて戦の際に死んだ武士の霊が、その姿を変えたもの。

閲覧数:96

投稿日:2010/06/18 15:38:23

文字数:560文字

カテゴリ:歌詞

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  • @碧

    @碧

    ご意見・ご感想

     こんにちは~。
    井戸は怪談話などでよく出てきて、ある意味必需品ともいえますが。
    井戸を比喩とすれば様々な可能性が感じられますね。
    誘い込む話は多くありますが、誘わないというのも珍しいです^^

    2010/06/18 18:59:04

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