此の感情許りが鋒鋩と
酷く刺さり続く心臓へ
故、十把一絡げ往々に
嘯く雑音を讃えようか

ただ存在許りが暗澹に
落ちて、満ちる迄の境界線
生きて仕舞った日々は空洞で
私の心が何処にも無いわ

重くて捨てた彼の悲しみも
其の瞳に寫れば奇麗に変わって
そんな美しい君の世界が
私の所為で汚れて仕舞う

嘘を歌って君が笑うのなら
本物なんて厭わしいわ
其の奇麗で悲しい日々が在った事
痛みが全部覚えていたんだ

朽ちて悠々(うらうら)、風が攫って征く
幸福なんて疲れちゃうわ
大切な此の場所で沈む太陽に
明日も変わらず会えたら良いな

煌々、著く月に手向けた
祈り許り宙ぶらり星と成り満ちて
今も曖昧な水面で
踊る蠕虫、朧、青い夢を見た

そんな希望の残像で
息吹く物語は貪婪に
故、散った一片(ひとひら)の焦燥は
私に傅く暇も無いわ

然てもカランと
軽妙に鳴り続く烏滸の反証
天骨、嬉々、御為倒かし
何時迄も鳴り止まないわ

泣いて笑って覚えた感情を
嘘で満たして仕舞いたいわ
此の小さな小さな祈りも
届く術なき泡沫だって知るんだ

アンネリダタンツエーリン
私達、痛みも屹度、忘れちゃうわ
繰り返せど大して価値の無い過去が
幾つも積み重なって仕舞ったんだ

綴じた言葉は美しい儘に
いつか憶の底で
誰かが触れて汚れないように
大切に隠して忘れて征くんだ

あと何回、歌えるだろう?
こんな言葉を嘘にできるだろう?
彼の日、君が寫した世界の詩
其れは余りにも美しくて
私が歌うには奇麗過ぎたんだ

いつか祈った両の手が
綺羅びやかな色に縋って濁るんだ
何処か狂った儘の五線譜に
嘘っぱちの愛を追って仕舞うわ

せめて笑って、嘘で飾って
強い光で目が眩む前に
汚くて惨めでくだらなかった此の
奇麗な痛みも全部、愛して

舞った儘に水中、沈んで青
其の無機質な日々も記すだろう
君が奇麗と笑った
此の世界がどうにも分からないのだ

借り物の言葉で綴った
継ぎ接ぎと嘘に満ちた詩を
口遊む事にしよう
痛みだって笑って仕舞えば奇麗だ

此の感情ひとつで淡々と
紡ぐ物語は単純に
故、去った君の音は爛漫に
私の嘘と混ぜて仕舞うんだ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

ラレンタンド/可不 歌詞

ラレンタンド/可不の歌詞です。

閲覧数:592

投稿日:2023/06/24 17:14:22

文字数:909文字

カテゴリ:歌詞

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