──さよなら

森林　真理　置き去り　夕暮れ時　二人
近隣　半里　嘘つき　あぁ何も何もない
《待機、月光、徹夜》で半信半疑　二人
片鱗　小石　光り　私達の家に

森林　真理　置き去り　夕暮れ時　二人
近隣　半里　嘘つき　あぁ石も何もない
《甘い匂い》に迷いで半信半疑　二人
最深　遊離　灯り　お菓子達の家に

恐々　近付いてく　緊々　鼓動高鳴る
甘々　空腹が増す　只々　手は扉を取る

中へ前へ　二人　手繋いで
伝え　誰　誰か居ませんか？
おいで　招いてる手が見えて
疑え　誰　誰が誘うのか？

歳　重ね重ねた　地味な老婆
音　軋み軋んだ　ボロい廊下
食　望み望んだ　それは豪華
《小刀》に触れたまま会釈
──やあ

夜去　朝日　過ぎ去り　昼下がり　二人
悪人　怪奇　嘘つき　あぁ何も起こらない
《優しい笑顔》に惑いで半信半疑　二人
夜闇　薄日　辿り　老婆の居る部屋に

兢々　近付いてく　朗々　鼓動高鳴る
闇々　好学が増す　只々　手は扉を取る

中へ前へ　二人　手繋いで
伝え　誰　誰か居ませんか？
机の上【散乱する研究資料】見えて
何これ　どれどれを使うのか？
そっと拝借
──おやすみ

外へ遠へ　二人　手繋いで
密か　夜な夜な森を抜ける　→
外へ元へ　二人　手繋いで
痛く　寒々　川を越える　→

頁　重ね重ねた　魔女の成果
息　白み白んだ　夜空に星河
時　恨み恨んだ　そこは生家
両親をこの手で介錯
──さよなら