華奢な踝は傷だらけ
とうとうと流れる川よ
砂利が絡まって来る度に
「痛イ」と零した唇

わたし、貴方と出逢う為に
息を絶やしたのでしょう
躰纏う温度も忘れ
恋を致しました 致しました

通りゃんせ 嗚呼 通りゃんせ

「モウ鳥渡、此処ニ居タイワ」
ソウ謂フアノ子ノ 涕 涕
冷タヒ水中 泳ギ 溺レ
行キ着イタ先ニ待ツモノガ
「貴方ジャ無ケレバ良カツタノ」

「損ナ事、仰ラナイデ」
君ニ謂ヒタイナ 涕 涕
理性ト本能 泳ギ 溺レ
足ヲ取ラレテシマウ前ニ
「ドウゾ此ノ儘オイキナサイ」


素知らぬ顔して然様ならも
紡いでしまえるお人よ
指を絡めれば罪作り
瞳見つめないで 見つめないで

下しゃんせ 嗚呼 下しゃんせ


ほら 通りゃんせ 嗚呼 通りゃんせ
そら 下しゃんせ 嗚呼 下しゃんせ


「煩イワ、放ツテオイテ」
掛ケ声ニ耳ヲ 塞グ 塞グ
アノ人ノ愛ガ 欲シヒ 欲シヒナ
下シャンセ 下シャンセ ドウカ
「共ニ失セテイケル恋路ヲ」

「何處マデモ、一緒ニイコウ」
繋イダ手ハ只 鎖 鎖
其レガ愛ナラバ 好イノ 好イノ
首輪トナツテモ厭ワナイ
「永遠ノ夢ヲ見マセウゾ」

「モウ鳥渡、傍ヘ居ラシテ」
ソウ謂フアノ子ノ 涕 涕
冷タヒ水中 上ガリ 渇キ
異ナル甘水ニ溺ルル
「貴方ト出逢ウ為、ワタシ、ワタシ」


この柵に幸あらんことを。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

三途通リノ御伽噺

AABSSABCSSS

三途の川の門番と渡る途中の少女

閲覧数:170

投稿日:2011/01/08 00:08:06

文字数:572文字

カテゴリ:歌詞

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