「先輩」
「どうした?」
「少し頼みがあるんですが…」
「何だ?」
「ミクが、ワンオフのミクさんに会いたいっていってるんです」
「…マジか?」
「僕が先輩に嘘をつかないといけない理由なんてないですよね?」
「まあ、そうだが…。ミクちゃんだってなんか理由があっての提案だろ?」
「僕とミクが今二人が悩んでいることの突破口になるんじゃないかっていってるんです」
神波の言葉を聞いて、考え出す高野。
「…先輩、今回の話には先輩も一枚かんでるんですから、協力してくれますよね?」
「う…」
高野にも自覚はあるのか、言葉に詰まる。
「…分かったよ、一応安田教授には話はしとく。ただ、それ以上は流石に俺もできねえぜ」
「それで十分ですよ。正直、僕も会っていただけるとは思ってませんし」
「だよなあ…。安田教授も話に応じいただけることが少ねえのに、ワンオフのミクさんじゃなあ…」
「ですよね…」
ワンオフのミクは、オフ会などにたまに出る雅彦以上にプライベートで話をするのが難しいことは容易に想像ができる。彼女と話をしたい人があまりにも多すぎるためだ。実際、高野も似たような話を雅彦に申し出て、何度も断られていたし、他からも断られた話しか聞かない。
「きっとミクが知ってる中だとワンオフのミクさん位しか相談できそうな方がいないんだと思います。確かにワンオフのミクさんであればアドバイスをもらえると思いますが、こちらが一方的に知っている状況ですし。…正直、これはミクに外を見せてあげなかった僕の責任でもありますけど。もっといろんな人に会っていたら、こんな突拍子もない提案をしなかったと思いますし」
「…そうか。そういや別の話だが、レポッシュPからまた話を聞く気はないか?」
「レポッシュPさんと?」
「ああ、次は多少は加減してくれると思う」
「…先輩」
明らかに不満そうな表情をする神波。
「いや、前は悪かったのは認める。だけど、あいつも色々とあったからよ、何かしら得るもんはあったはずなんだよ。それに、今回はいきなりじゃなくて、準備期間があるから、多分大丈夫だと思う」
「…本当ですか?」
いくら先輩の提案とはいえ、そこまでつきあって良いものか考える神波。
「次はあいつに話す内容を考えるように頼んだからよ。この手の話はそう聞けるもんじゃない、あいつならある程度客観的に話してくれるだろうし。何を話すかは聞いてねえが、聞いても損はねえと思う」
「うーん」
確かに、個人の主観をある程度廃しているのであれば、得るものがあるだろうし、同じPであればなおさら役に立つ可能性は高い。しかし、今、そこまでして聞く必要があるのかとも思っていた。
「まあ、そっちは考えといてくれ」
「…分かりました」
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