僕の妹はいつも気まぐれで
お腹が空けば僕にすぐに
「おい腹が減ったぞ飯作れ」
えぇお前さっき食べただろ。
寝るときも君は気まぐれで
僕の布団にのしかかる
「今日から布団は私のだ」
僕に風邪ひけというんですか。
小さい頃からずっと一緒で
秘密基地作ったりイタズラしたり
君がいて僕がいるそんな日々が
いつまでも続くと信じてた
可愛い妹 僕の愛しい子
君は僕と 僕は君と
手と手を取り合って
走り抜けた懐かしいあの日々
可愛い妹 優しい君は
僕が泣いたときそばにいてくれた
何も言わずに黙ったまま
僕の手を握ってくれていた
時は流れ僕はやがて大人に
君との時間も減ってしまい
それでも君はそばに来てくれた
僕も君のそばにいたかった
時は流れ君は歳をとって
出かける事も減ってしまい
それでも君はいつも通りに
「おい腹が減ったぞ飯作れ。」
日に日に弱る君が突然に
小さな小さな声で呟いた
聞き取れず聞き返しても
君は曖昧に笑うだけ
可愛い妹 僕の愛しい子
ある日出かけてから戻ってきていない
泣きながら探し回る僕に
泣きながら母はこう言った
「優しい子 愛しい我が娘
彼女はもう戻ってこないでしょう
―…彼女たちは死期を悟ると
目の前から姿を消してしまうのです。」
僕が引っ越してきたその日に
君は祖母の隣で小さく鳴いた
その日から僕たちは家族となり
ずっとずっと共に過ごしてきた
可愛い猫<いもうと> 僕の愛しい子
輪廻転生なんか信じていないけど
もし生まれ変わってきてくれるのなら
僕とまた家族になってくれますか?
可愛い猫<いもうと> 君は幸せでしたか?
僕が星になったら君と会えるかな?
まだまだ時間はかかりますが
その日まで待っててください
愛しい 猫<いもうと>
ある日君と家族になった場所に
小さな声で鳴く 子猫がいた
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